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42歳新人の挑戦 -“いとたく”人生の再々スタートに向けて-

2017年5月20日 配信

「俺の存在価値ってなに!? 俺じゃなくても良くない!?」選手生活を終え、バンコクでセカンドキャリアをスタートさせた際にこの要らないプライドが邪魔をしていた様に感じる。選手時代の苦労からの脱却を…家族に”タイに来て良かった”と思って貰える様に俺なりに戦って来た。給料未払いやVISAのトラブルで本当に迷惑を掛けて来たからね。

サッカー界へ指導者として舞い戻った時も”スクール運営”の目線になれず、幼稚園への水泳指導等で「元Jリーガーが…」と後ろ指刺されている気がして…当時は受け入れられていなかった。

ここタイでの駐在日本人相手のスクールはピラミッド型、幼稚園児が多く高学年ましてや中学生になるにつれ生徒数が減っていく傾向にある。ここに気付いたのがCreer fcにてアカデミーヘッドコーチとなり更にスクールマネージャーになってからであった。

今年3月末にCreer fcを卒業するにあたり充電をすることにした。この期間に色々な業種にて成功されている方や格好良い生き方をしている友人達に時間を作ってもらいお話を沢山聞かせて貰った。大いに刺激を受けた…でも「俺に(バンコクで)何が出来るのか!?」と突き付けられた様に感じたね。

今回俺はサッカー界から離れた職にて再スタートをする決断をした。夢は”タイ人に対するアカデミーを立ち上げること”にいつからかなっていたんだけど、このタイミングでは無いのかなってね。でもタイを巣立って行った教え子達が帰って来れる環境を作る夢はブレずに持ち続けて行こうと思っている。

時間があるんでね、プロサッカー選手を目指してスクールに通う息子に付き添って父親としての目線でトレーニングを観て、そして趣味としてガールズクラスに通う娘と一緒に身体を動かしていく中で、改めて指導者って素敵な立場だなと再確認出来た。

実はこのコラムを執筆している次の日より俺はサッカー界と離れた職にてバンコクで再々スタートを切る。スーツを日本から持ってきたり、新しいものを購入したり…42歳で新人になる、変なプライドを捨てて毎日を学びの時間・自分磨きに充てて行ければと感じている。その環境の中で”タイ人へのアカデミー立上げ”の夢を追っていきたいかな。

最後に自分が関わったU-15&12アカデミーチームの練習に参加出来て本当に良かった。”サッカー選手になりたい”とキラキラしている教え子達の目に触れ感じることが出来たんでね。この子達に負けない歩みをここバンコクでしっかりとして行けたらと思っている。

伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand
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