2015年1月31日掲載
今年も沢山の日本人選手達がタイ挑戦のためにタイへ訪れている。昨シーズンは本当に多くの日本人選手達がタイでプレーをした。”日本人が多くプレーする国”という事で、日本でも様々なタイサッカーに関する記事が見られたのではないだろうか。しかしである、この70人とも80人とも云われた日本人選手の数が、今シーズンは激減しそうな気配なのである。
“規律を重んじるチーム作り”という事で多くのチームは日本化へと進んでいる。実際日本人監督が急増していることは事実。しかし現状はやはりチームオーナーの権力が強く、監督が欲しい選手を素直に獲れるとは限らないようなのである。
更に大きく日本人選手減少に拍車をかけているのが、”外国人登録枠”の減少か。昨シーズンまでは外国人登録人数が7人で、試合には3人+(アジア人)1人が出場出来たのであるが、今年からは外国人登録枠が2人減って5人へ。試合出場の枠は変わらないのであるが…。
現在契約を出来ている選手は昨シーズンタイで活躍をした選手、そして代理人に「このポジションで実績のある選手を…」と選手探しを依頼して宛がわれた選手。俺が挑戦しに来た頃のように形振り構わずトライアウトして契約を勝ち取るというのは難しいようなのである。タイ人選手の若い世代が急成長をしている影響もあるみたいで、あとはアジア枠をミャンマーやラオス等の東南アジア諸国の安い若い…しかし将来性のある選手で埋めていくなんてチームも増えている。
VISAトラブルや契約約束の破棄等のグレーな噂も相変わらず絶えていない。傍からみていて”選手会のような組織を作って戦っていけば良いじゃない!?”と思ったのであるが、選手の代理人でさえ煙たがられているタイサッカー界と良好な関係を築いていけるとは思えない。折角タイに居て地獄のような選手生活を送った自分が、同じような苦労をしている一部の選手達へ救いの手を差し出せていない現状がもどかしい。華やかな表向きの顔とは違った面も持つタイサッカー界…なんとかしていきたいものである。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand