2015年1月4日掲載
「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
ってことで、1月3日(土)にCreer fcはファミリークラスにて”初蹴り”を行なった。正月明けの影響か、特にコーチ陣の動きが鈍く締りの無い練習に…まぁこれから身体を起こしていくということでね。
Bangkokの冬休みは日本より短く6日(火)から学校が始まる。話が前後してしまうんだけど、Creer fcではWinter Clinicという事で12月22日(月)~1月5日(月)の期間、午前午後の一日練習を行っている。午前中に”ボールフィーリング”や”コントロール”、”シュート”や”コーディネーション”等テーマを決めて徹底的に練習し、午後からのゲームで活かしていくというカリキュラム。「冬休みでライバル達に差を付けろっ!!」って事だね。
Creer fcの他とは違う取組みは昼休みかな。コーチ陣も混ざってお昼を食べた後、宿題タイムというものを設けている。中学生が幼稚園の平仮名の勉強を手伝ってあげたり…。
その後はグループミーティング。班を作って午前中の練習で出来たこと、出来なかったこと、そして午後からの試合にどのように臨んでいくかを話し合い、指名された選手が発表していくというもの。自分の意見・考えをはっきり人前で言うということは非常に大事なこと。このような場で訓練して慣れていく事は、今後の人生にとって大切なこと。俺がこのことに気付いたのは、実はファジアーノ岡山でプロ選手になってから…31歳の時なんだよね。
俺が移籍した当初は若い選手ばかりで、結婚している30代の選手は俺だけ。そこでやっぱりメディアから「中年の星」的な扱いをされて…自分でも「(30代で)Jリーガーを目指している」と口にすることで、やらなければいけない環境を作っていた面もある。でもね、俺は人見知りであがり症、人前で話すと声が震えてしまうこともあった。
ファジアーノ岡山のサポーターは本当に熱い。地域リーグ時から「桃太郎スタジアム(現カンコースタジアム)、そして岡山のサポーターはJ1レベルだよね」と関係者や対戦相手から評されていた位。そのサポーターと年齢が近いのが俺だったんだよね。だからサポーターと言葉を交わした時に「俺たちの夢を伊藤選手に勝手背負わせて、実現して貰おうと応援しているんだ」という話を受け、改めて責任の大きさを感じた。そんな選手が人見知りだから…緊張しぃだからと、人前ではっきりと自分の意見・サポーターの想い・クラブのJへの夢を表現出来ないとだめだよね。そこで俺は「常に見られているんだ」と思うようなったし、しっかりと話せるように訓練を始めた。ゆっくりと低い声ではっきりと話す、ラジオ出演が多かった関係でDJのダイナさんのマネをすることで、自分らしく話すことを確立していったつもり。
これからも選手達には夢を追って欲しい。そこでしっかりと夢を語れ、応援してもらえる選手になって行ってもらえたら良いね…そんな想いで、選手達の発表する姿を見守っているのである。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
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