2014年12月15日掲載
はっきり言っておきます。今回はタイサッカーの話題では無く、タイのマラソンについてのコラム。ここ最近Bangkok周辺では音楽とマラソンを交えたイベントが多く開催されており、友人に「一緒に走ろうよ」と誘われて、会場でライブを行うタイ人グループPOTETOを知っていたし、プロ選手時代彼らの音楽を試合前に聞いていたので、純粋にPOTETOに会いたいという安易な気持ちで参加を決意した。Bangkokの中心街Siamでのイベントだというのに、これ程日本人がいない…(ちょいちょいと欧米人はいたが)タイローカル色の強い大会も、まぁ珍しいなぁと逆にワクワクさせられた。
家内と友達の3人で参加したんだけど、このイベントがあった11月29日は…実は偶然にも伊藤家夫婦結婚10周年記念日であった。だから1キロを1年と想定して夫婦生活10年を振り返りながら2人で走りたいと思ったんだよね。マラソンスタート地点にステージを組み、ライブステージを潜り抜けるとマラソンスタート…と本当に大人数参加していたから、最初の号砲が鳴ってから20分以上遅れてスタート地点に着けたんだけど、ここでハプニング。ライブ会場が停電に見舞われ、大音量のサウンドがシャットアウト。不気味な闇と静けさの中スタートを切ったという。俺たち夫婦生活のスタートはこんなハプニングには見舞われなかったと思うんだけど、まぁ良いか。
マラソンコースは普段自分がRegistaのT-shirt制作で通い慣れた場所、だから楽しみながら走れたね。1キロ付近で家内に「”たっくん”、自分のペースで走って…後から追いかけるから」と言ってもらえたので、更に一歩一歩を噛み締めながら自分のペースで走ることにした。こんなことをサラッと云える家内を改めて格好良く感じたかな。
順調にペースを刻みながら走れていたんだけど、6キロから9キロ付近がちょっとキツかったかな。結婚生活6年目からはちょうど渡タイした時期、選手時代の給料未払いやオーバーステイ等で本当に家族に迷惑を掛けた苦しかった時がそのままマラソンに反映されたのかな…なんてね。”選手→引退→タイで一般就職→コーチ業へ転職”と苦しみ抜いた自分を支えてくれた家内と娘&息子、ぶっちゃけると少し涙をしながら走っておりました。
大体50分位で10キロを駆抜けたかなぁ、ゴール地点では知り合いもいないのに笑顔がコボれてしまって仕方なかった。今考えると気持ち悪いよね、傍から見たらさ。そこから最終コーナーのラスト200メートル地点に戻って家内を待った。凄く待ったけど、姿が見えた時に「Kyon、Kyo~n!!」と自然と並走してエールを送ってしまった。
家内がゴールして再会した時は、自分の中で”これからまた1歩1歩進んで行きたいね“なんて想ったんだけど、照れ臭くて言えないわなぁ。Sweet Ten Diamondなんてのをあげられなかったけど、高級レストランで食事なんて出来なかったけど、何となく素敵な記念日に出来たのかなって思うんだけど、自己満ですかね…。
実はRegista本社に連絡をして「”結婚10周年T-shirt”を作らせてくれっ」とお願いをしていた。Regista Thailand限定「FC REGISTA 10」T-shirt、これを家族に作ってプレゼントしました。反応は…鈍かったけどね、やっぱDiamondが良かったんやろねぇ。こちらのT-shirt、120・150・S・M・L・XLと少量限定で販売をしておりますので、お早目に…。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand