2012年9月9日 掲載
タイで活躍する色々な選手を紹介している本コラム上での『タイサッカーの凄い奴!!』シリーズ。僕は何故今までこの男を書かなかったのか…!?
タイプレミアリーグ、OSOTSPA(オソサパ) Saraburi M-150のNo.21”片野 寛理”選手。彼とは2009-2010年の2シーズン”Giravanz 北九州(NW北九州)”で一緒にプレーをした戦友。そして引退を決意した自分に「引退はいつでも出来るんだから…」とタイに来る切掛けを作ってくれた(現在浦安SCでプレーする長谷川太郎選手と共に)、大げさな表現で言わせてもらうと”恩人”である。
サイドバックとして見ているこちらが疲れてしまう程縦横無尽に走りまわる運動量誇る彼の最大の武器は、左右両足からワンタッチ・ツータッチで繰り出される正確な強いインサイドキック。このプレーを出来る選手はタイの中を見回しても数える程の選手しか見当たらない。
8月下旬、久しぶりに彼の試合を観戦しに行った。そこでいつも以上に貪欲にゴールに結び付くようなプレーを見せ続ける彼の変化を感じ取る事が出来た。試合後に「(ゴールを)狙ってたねっ」と話を振ると「今は意図して自分のプレーを変えようとしている」という。
「外国人選手(助っ人)として、サッカー後進国のタイでサイドバックとして必要とされる選手になるには…」という答えが、今までの強さや逞しさに加えた”得点に絡む事への意識”なんだとか。昨シーズン、タイプレミアリーグのオールスター選手に選出された”片野 寛理”選手は現状に満足する事無く進化していく道を歩んでいる。そんな彼のプレーを、そして凄さを是非スタジアムで感じ取って欲しい。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand