2012年8月6日 掲載
第32回目のコラム『タイのサッカーを題材にしたCMで涙!?』に書かせて貰ったCMなのですが、これはTMB Bankのもので”Koh Panyee”という島の実話なのだそうで、CMより先に映画にもなっているのだそうです。
話は変わって、タイのサッカー選手のサラリーのお話。タイのプロサッカー選手のサラリーは、基本給・勝利給等のゲームボーナスの他に”練習給”というものがあります。練習に1回出たらお金を貰えるという不思議な制度。プロサッカー選手なのだから、練習に出て当たり前、それが仕事でしょう!?…と思われるかもしれませんが、タイでは違うのです。練習給が無いと多分タイ人は毎日来ないだろうし、実際試合明けの練習とか来なかったりします。試合明けの日は、主にフィジカル練習で走り込みのキツい練習をします。これを避けて来ないのだろうけど、選手だけでは無く監督やコーチが来なかったりするので、呆れてしまいます。
練習給があるから、練習には顔を出すけど「怪我をしている」と練習に参加しない選手もいます。次の日からは練習に来なかった選手も参加しなかった選手も当然のように復帰してくるのですが…まぁこれは国民性なのですかね、僕は選手としてこの行為は許せなかったですけどね。
一般の社会でも嫌な事から逃げ出すタイ人は多いみたいで、ある日突然働いていた会社に来なくなったという例が当たり前のように存在するみたいです。
ちなみに、僕が所属したチームは、VISAで国外に出ざる負えない時…この日は欠席扱いとされてしまいました、本当に迷惑な話です。しかも給料未払い問題が深刻化してきて、選手達の足が練習から遠退き始めた時に、いきなりプレジデントが「月の練習に4日欠席した場合は給料10%カットします!!」と一方的に言ってきた事がありました。「そうじゃないでしょう!?給料払いなさいよっ!!」と誰もが突っ込みを入れたくなった瞬間でした。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand