2012年6月27日 掲載
今回はVISAのお話です。本当に僕は苦労しました、昨年ラオスに3回・カンボジアに2回行かされていますからね。この問題で僕は永い期間サッカーに集中出来ない環境でしたし、同じ境遇にいる外国籍選手も沢山います。オーバーステイは立派な犯罪なのですが、基本的にタイ人はお金を払えば解決する事と思っているので「何日にVISAが切れるから、書類を用意してください」と口酸っぱく言ってもやってくれない可能性はタイのチームでは大ですね。
ちなみに僕は昨年2回オーバーステイさせられていますし、家族も1回オーバーステイをさせられています。2ヶ月前から「書類を揃えてくれ」とチームのVISA担当者だという人物にお願いし続けていたのですが、「今やっているから…」「サッカー協会からの返事待ちだから…」と言い訳を続けられ、挙句の果てに彼はVISAが切れる3日前にチームから姿を消してしまいました。
後日談なのですが、消えてしまった彼が12月にヒョコッとチーム練習に顔を出しました。「あれだけの事をして、よく顔を出せるなぁ」と正直思いました。そしたら彼は僕の顔を見るなり「伊藤、久しぶり!?タイの生活はハッピーかぃ!?」だって…そんな彼は今このチームで監督をしております(悲)。
VISAに関しては全てが適当だと思います。全てとは何かと言いますと…まずはチームから貰った大使館に出すための書類なのですが、間違って記入した箇所はペンでグチャグチャとしてあったり、僕のパスポートのコピーの裏には知らないアフリカ人のパスポートが刷られていたり…。
家族VISAの切り替えをするために訪れたラオスのタイ大使館で、必要だった英文の家族証明を僕は持ってきていませんでした。チームから貰った家族証明の書類を出したのですが即却下、僕は窮地に追い込まれました。僕は駄目元で日本語で書かれている戸籍謄本のコピーを提出したら…何と受理されました(ラオス人は誰も読めないでしょう!?)。
究極に適当だと思ったのは陸路で訪れたカンボジアの国境の職員でした。ここにも家族で訪れていた訳ですが、通関のために家族のパスポートを渡した時に彼は物凄い陽気でした。問題も無く税関を通れた時に彼のデスクを見てみたら、飲みかけのビールが置いてあったという…これは駄目でしょう!?
VISAの問題というのは外国籍選手にはタイで生活するのに必須のものですので、しっかりして貰わないとだめですよね!!
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand