2012年5月27日 掲載
大分改善されてきているみたいなのですが、タイのチームは本当に時間にルーズです。例えば「練習は16時から」という場合は、16時位から選手がパラパラとグランドに出始めて実際始まるのは16時30分くらいからという具合です。
タイは「目下の人が目上の人へと先に挨拶をする」という習慣があります。「目上の人から先に挨拶されると身内に不幸が起こる」と言い伝えられているみたいです。僕が「サワディーカップ」と年下の選手に挨拶すると「伊藤は年上なんだから…」と何度か怒られていました。
こんな具合なので、日本のように遅れた先輩に対して「遅いっすよ!!」とか突っ込みを入れる事も無く「サワディーカップ」と丁寧な挨拶から入ってしまうのです。しかも遅刻した当人は「あそこの信号は長いね」とか「いつもより早く家を出たんだけど…」と、あたかも「渋滞しているのが悪い」というような子どもみたいな言い訳をしますからね。「いやいや、そうではないでしょう!?」といつも思っていました。
これらの遅刻も可愛いと思わされた規格外の遅刻を僕のチームのプレジデントはした事があります。昨年はタイの大洪水の影響で練習が約1ヶ月中断した時期があったのですが、中断明けの最初の練習で事件は起こりました。
僕のチームの練習グランドとスタジアムは水没、被災してプレジデントの家に避難した選手が何人もいました。そんな中のでの練習再開だったので、プレジデントが「是非練習前にみんなに話しをしたい」ということでした。
まあ当然の如くみんなが集まったのは30分後、そこでチームマネージャーが「全員揃いました」とプレジデントに連絡したところ「あと30分で着くから」と待っているように指示、仕方が無いのでみんな各々にボールを蹴ったり柔軟をしたりして待っていました。
それから1時間後、再度チームマネージャーが連絡を入れると「今会議が終わったから30分で行く」という事でした。「えっ??」と思いましたが「待てというのだから仕方が無い」という雰囲気の選手達、「仕方が無いのかな」と思って再度待ったのですが…。
さらに1時間後、今度は「今日は道が混んでいるね、でももう直ぐ着くから」と…そんなこんなで日没をし出した更に30分後「今日は行かない!!」とプレジデントから連絡があり、この日は3時間待たされた挙句練習もしないで解散という事になりました。
これは遅刻では無く欠席の話でしたね。しかし、あまりにも酷い規格外の話ですよね。
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand