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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、二男一女をもうける。2022年3月に幻冬舎より二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
先日、僕が日本に一時帰国した際、本社での会議の事だ。とある事業企画があり、個性あるその顔ぶれの中からいくつもの異なる意見が飛び交い、話がなかなかまとまらない。結局、三つの考え方で意見が分かれ、その日はまとまらなかった。今回はそのわだかまりを変人ポーに聞いてみた。
梅:本社に戻る度にある会議に出席すると、いつも憂鬱な気分になります。この会議、本当に意味あるのかな?って思うんです。
変:何故、そう思うんですか?
梅:ある程度の戦略が必要なのはわかるんですけど、その先の細かい戦術はやってみないとわからないと言いますか。なんでも会議会議でそうやって戦術をああだこうだと言っている間に、競合他社にスピードで負けている気がするんです。それに役員の誰々の判子が必要で、かつその順番がどうのって正直、くだらないと思ってしまうんです…
変:開発独裁という言葉を知っていますか?
梅:詳しく教えてください。
変:まず、梅田さんが疑問に思っている会議自体が民主主義そのものなんですよね。その過度の調整をしたがる傾向は、日本の企業文化でも悪い意味でよく指摘されるものです。
梅:それも民主主義になるんですか?
変:ですね。要は、みんなで話し合ってみんなで決めていきましょう、これが、民主主義です。これは、ある程度成熟した組織なら有効なんですが、まだ組織が未熟状態でこれからって時には害悪でしかありません。
梅:それです!さっき言った会議は正にその事です。踊る大捜査線じゃないですけど、事業だって会議室ではなく現場で起こるものだと思うんです。
変:言いたいことはわかります。他にもデメリットはあれど、その最たるものは、やはりスピードですね。それを解消するのが開発独裁ってわけです。
梅:独裁政治とは違うんですか?
変:民主主義と開発独裁、いずれも政治用語ですが、本質的な話で言えば企業でも組織でも、小さいグループにでも言える、つまり同じことです。要はまだ未熟の状態であるその人間の集団(国、企業、組織、グループ等々)において、特に成長初期の段階においては開発独裁こそふさわしい、というものです。
梅:それは驚きましたね。独裁的なやり方のほうが良いのですか。
変:もちろん、そのリーダーの資質にかかってくるわけですが、例えば開発独裁の事例としてはシンガポール、中国、台湾、それからタイだって一時期はそうだったんですよ。トップダウンと言えば受け入れやすいかも知れないですね。
梅:なるほどです。たしかにシンガポールなどはいい事例かも知れないですね。今や堂々たる世界の金融立国ですから。
変:その地位に持っていくためには、よくわからない会議に時間を使っていたらナンセンスですよね。それから、従来にはなかった、新しいことを受け入れられないがために拒否反応をして足を引っ張る行為も、成長の妨げでしかありません。それらを回避するための、言わば戦略的な開発独裁ということです。民主主義と開発独裁。これが、“できる”集団と“できない”集団の違いです。
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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