|
|
タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
40代前半にしてリタイアした変人ポーにリタイアメントの秘訣を聞いていたら、それはそのまま商売の秘訣と、もう一つの意外な答えが返ってきた。今回は全三回に渡っての連載とする。
変:リタイアメント生活をサバーイサバーイに暮らしていくには三つの要素があると考えます。
1. 健康
2. 時間
3. 生きがい
いずれも言わずもがな、ではありますが、とりわけ多くの人にとっての課題は2番の時間でしょう。何故なら時間を確保するにはお金が必要であり、そのお金を多くの人は時間を拘束される労働を通じて得ているからです。
梅:そこを、労働ではなく投資をしろ、と言うのですか?
変:これまではそうでしたが、いまは必ずしもそれだけに限りません。投資はお金に働いてもらうことを意味しますが、今日では(お金を得るのに)テクノロジーに働いてもらうことも可能です。
梅:詳しく教えてください。
変:かつては電車の改札には駅員さんがいて切符を切っていました。最近では、エアアジアのカスタマーサポート窓口がなくなり、AVAというAIに変わりましたね。これから自動運転になればタクシー運転手さんは事実上テクノロジーに仕事を取られてしまうことになります。
梅:それはその業界全般や大企業であれば、テクノロジーを導入してそれらに働いてもらうこともできるのでしょうが、私たち一般庶民にはテクノロジーをどうこうできるとは思えないんですけど……
変:ネットショップはどうですか? 実店舗なら1000万円、少なくとも数百万円はかかる開店費用を0円で開店できます。YouTuberなんかもいかがでしょう? 一旦投稿した動画は以降、本人が寝ている間も働き続けます。タイでは民泊もハードルは高くはありません。物件がなくてもまた貸しではじめられ、そのサービス提供はスマホ一つでできます。
梅:なるほど、そう言われてみれば身近なツールでもできそうなことはたくさんありそうですね。
変:はっきり言ってテクノロジーに働いてもらい、その商売で儲けること自体はそんなに難しいことではありません。多くの人にとって難しいのはそれ以前のことで、まずはその思考を変えること。具体的には次のように、です。
・「社会人として頑張って働かねば」という精神論の代わりに「がんばらなくていい」思考に
・給料の代わりに不労所得(キャピタルゲイン、配当、家賃収入、ビジネス×テクノロジー、特許使用料、印税…)思考に
・年商、年収、貯金の代わりにキャッシュフロー思考に
・他力本願の代わりに自己責任の思考に
・お金の代わりに時間思考に
梅:ちょっと待ってください。いくつかありますが……キャッシュフロー思考というのはどういう事でしょうか?
変:よく年商の額を聞いて「すごい!」みたいな場面がありますけど、年商なんか別にすごくないですからね。いや、厳密に言うと年商だけではその実体がわからないからなんですけど。例えば不動産、金(ゴールド)製品とかダイヤモンドなど高価な商材を扱えば年商は必然と高くなるし、商社のように手数料商売の年商100億円(利益5億円)よりも、年商20億円(利益10億円)の利益を出す中小企業の方がすごい。結局は最終手もとにいくら残るかですからね。それに、年商もそうですけど年収、給料、貯金額だって今がそうでも将来的にゼロ、とまではいかなくても半減しないという保証はないわけです。それに支出次第では年収、給料、貯金額の意味合いも変わってきますよね。
梅:そうは言っても……じゃあどうすればいいんですか?
変:だからこそのキャッシュフロー思考なんです。前にも大事だとお話した「流れ」のことです。例えば年商より大事なのは利益です。で、その入ってくる流れと同時に大事なのが支出の流れ。利益ベースの成長率なんかもキャッシュフロー思考には重要な要素となってきます。要は、どんな大金よりも、出入りし続ける流れに焦点をあてるのがキャッシュフロー思考です。それは例えば、現金1億円あればFIREできるからといって目の前の1億円に目がくらむのではなく、毎年1000万円でも収益の出続けるビジネスを取りにいくようなものです。
梅:たしかに、自分はサラリーマンなので考え方が違うように感じます。
変:あの……私は決してその思考が良い・悪いは言ってないですからね。あくまでリタイアメントの秘訣を聞かれたからお話しているわけで。その中に時間の課題があって、その時間を確保する為にはお金が必要であり、それには考え方を変えるのがいいですよっていう話です。逆に言うと、この考え方でないとリタイアメントはいつまで経っても難しいと思います。リタイアメントに興味がなければずっと働き続けるのもその人の人生ですし、人生いろいろでいいと思います。ただ、リタイアメントに興味がなかったとしても、もし、一生懸命がんばって働いているのに「お金がない」と言う人は、その原因はその思考にあるのかもしれません。
梅:でもテクノロジーを利用してビジネスを起こすって実際、むずかしいのではないですか?
変:それがいまの時代、カンタンなんですよ。いま、この時代に見合った商売の秘訣というのがありましてね……
(続く)
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
関連記事