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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
変人ポーにインタビューを行っているうちに、いよいよ破天荒な人だと思わざるを得ない私は、その常識を“常識”とは思わない所以を深掘ってみた。
変:「黒いカラスも白くなる」というのがあるじゃないですか。私の地元でも「先輩がカラスは白いと言ったら白いと言え」という地域社会であったんです。まあ、目上の人の言うことは絶対だ、聞きなさい、といった古い格言なんですが、アフリカに行った時に白いカラスを見て思ったんですよ。「常識って、こんなもんなんだ」って。
梅:白いカラスが本当にいたんですか?
変:いましたね。だから常識なんて糞っ喰らえと思うんですよね。常識というのはいつだってマジョリティが生み出す単なる意見であって、それが答えではないんですよ。むしろ人を盲目にさせるケースも珍しくないんです。
梅:変人ポーが「常識は疑え」と言う所以ですね。
変:ですね。自分の中の常識を疑ってその支配から逃れることができたら、良い意味で人生は変わるのかも知れません。
梅:しかし、常識がない人というのもどうかと思いますが?
変:梅田さん。常識を疑い、例えその常識を持たないからといって、その人が“常識がない”わけではありませんよ。スマートな人というのは常識を持ちながら、その常識に依存しないんです。常識に自分をコントロールさせないでいるんです。
例えば、私が禁煙をいつだって自由自在に、自分の意思によってこれができる理由も、この常識を取っ払っているからなんです。
梅:また興味深くなってきましたね。詳しく教えてください。
変:私は兼ねてよりたばこを「自分の意思で吸っている」という自負がありました。つまり、それは決して依存ではなく、自分が吸いたい時に自分の意思によって吸っているというものです。
梅:喫煙者の誰もが言いそうなセリフですね。
変:周りにもそう言われた私は、自分の常識を変えてみることにしました。具体的には「食後のたばこは美味しくない」という、それまでの自分の中の常識を意識的に変えたのです。たったそれだけで、私はたばこをやめました。美味しくないたばこをわざわざ吸う必要はないですからね。
梅:喫煙者である私には、にわかに信じ難い話ですが、たばこを吸わない人にもわかりやすく教えてもらえますか?
変:時泥棒の時にも少し触れましたが、やはり、自分の常識を一つひとつ疑ってみることです。例えば、自分のいまの仕事は、本当に自分の一度きりの人生にとって価値のあるものか?といったことです。仕事をするのは食べていく為、家族を養っていく為、いまのご時世ぜいたくは言ってられない……様々な意見がありますが、それらすべてがいつの間にか、自分の常識になっていませんか? 常識というのは、それ自体を疑うことすら忘れさせる力があるものです。
梅:忘れさせる……どういう意味ですか?
変:常識は毎日の生活にも当たり前のように組み込まれている、ということです。例えば「食べていく為に仕事をしなければならない」、「家族を養っていかなければならない」、「このご時世、ぜいたくは言ってられない」といった常識のことです。
梅:それが常識だと言うんですか? ごく当たり前なことかと思いますけど。
変:だから言ったじゃないですか(笑)、当たり前だって。常識とはマジョリティの意見でしかないとも言いましたよね。意見は……?
梅:事実ではないってことですか。
変:そうです。だからもう一度言うようですが、いつだって自分の常識は疑うことです。自分の仕事、通勤時間、家族、結婚相手、友達、人間関係、習慣、趣味、住所、会社、学校、その他日々の暮らしの中にあるいろんなもの……
梅:で、どうするんですか?
変:で、その常識がなくなった場合に、自分がワクワクするような感覚を覚えたら、その常識はやめてみることです。何かをやめることは、何か新しいことを始めるのと同じくらい大切なことですからね。それにやめる事によって、たった一度きりの人生がワクワクおもしろくなるのなら、それをするだけの価値があるとは思いませんか?
梅:なるほどです。ただ、やはり変人ポーの言うマジョリティの人たちはその常識をやめることは難しいと思うんです。自分の中のその常識を変えていくためには、まずは何からはじめれば良いでしょう?
変:これをすれば、自分のすべての常識が一気にぶっ飛びますよ、という方法が一つあります。
梅:ちょっと待ってください。その話は次回に続きたいと思います。
〈続く〉
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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