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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
変人ポーと言えば27回もの転職をした経験があるというので、今回はそれだけの転職をしてわかったことをずばり聞いてみた。
変:結論から言うといろいろな仕事の流れがわかったことは大きいと思います。アレですよ、その転職した先々の仕事自体がわかったというそんなおこがましいものではなく、その仕事自体は転職しないでそこでずっと仕事している人の方が深くわかっていますからね。そうではなく、その種類という観点で言えば、その異なる世界をそのぶん人より多く見れたことは確かですから。だから良かったのは、浅くても広く知れたことですね。
梅:なるほどです。しかしそれほど浅い経験だと得られるものも少ないのでは?
変:そんなことはないですよ。異なる文化の人たち、例えばタイ人と仕事をすることが一体どういうことか、それはやったことがなければ理解できない境地であるのと同じことです。例え浅くても、その経験の数としては豊富と言えます。つまり、それだけ人の気持ちがわかるということでもあります。
梅:そういうことですね。
変:……人の気持ちがわかるということが、どんなに重要なことかピンときてないみたいですね。世の中の商品やサービスが対人間であることを思えば、どうでしょう? つまり、世の中の流れがそれだけ広く見えてくるということです。
梅:それはつまり、何が言いたいのでしょう?
変:お金もそうなんですが、年商とか年収とかその金額、お金そのものではなく、大事なのはそのお金の流れ、キャッシュ・フローなんですよね。だから私の場合、仕事だけじゃないですよ。成人してから35歳で結婚するまでの15年間で数えてみたんです。そしたら27回転職して26回引越して5ヶ国に住んで5社起業していたんです。まあ、うち3社は潰してますけど。
梅:やはり経歴も変わってるんですね。もう少し詳しく聞かせてください。
変:この話はなんでもその流れを見る、感じる、読む、乗るといったことが大事ですよ、という話なんですが、とりわけ時の流れは大事だと思いますね。人間の歴史を見ても、たまに天が味方をしているとしか思えない人っているじゃないですか。
梅:それにはどうやったらなれるんでしょうか?
変:そんなのなろうとしてなれるもんじゃないですよ。ただ色んな仕事、色んな暮らし、異なる国や人や文化、その世界を見ることによって、さまざまな “流れ” を知ることができます。この流れはそこらじゅうに転がっているものですから転職の回数云々ではなくって、ともかくその流れを見てみることです。
梅:先ほどから言われている流れとは、具体的にどんなことを言われているんでしょうか?
変:例えば仕事面で言えば、ある商品の原価と市場価格がわかればその原価率や利益率が見えてきますよね。市場と言えば重要と供給ですが、ダイヤモンドのように供給を制限すれば重要を上げられます。もっと身近で言えばどんな会社でも営業、経理、人事、製造といったように役割分担がされていて、その会社が回っていくための仕事の流れが必ずあります。そして、そこに携わる人間の数だけ心の流れも存在します。「あの人なんで会社辞めちゃったんだろう?」と思った時は、その人の心の流れに変化があった証拠ですよね。こうした流れは、知れば知るほど知識として蓄積されていきます。
じゃあ例えば、さっき言った原価率や利益率の知識が豊富になればどうなると思います?
梅:あっ。比較できるということですか。
変:その通りです。比べることができると自然、効率の良い道が見えてくるというものです。その道を実行することで、知識がはじめて知恵になるのですがそれはいいとして。ともかく、そうしてその “流れ” を見る目が磨かれれば、あるいは時流に乗れるかも知れません。この時流に乗れたら、しめたものですね。
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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