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タイ全国一周、と言っても一気に回るのではなく、1ヶ月に1県を余すところなく回るという企画で、相棒は5歳の長男と愛車CB1100であります。
今月のタイ全国一周第19県目は、タイとラオスで神聖な場所として高く評価されている王室寺院(第1級)があるナコーンパノム県!に行って参りました。ナコーンパノムまではバンコク(戦勝記念塔)から東北に720km、片道12時間で走って参りました。
ただし、行きは洪水で回り道したために13時間半、午前2時半に出て翌日午後4時に到着でした。よく聞くイサーン地方の洪水をはじめて目の当たりにしました。その後、他二箇所で洪水&引き返し、三回目の再ルートで浅めの洪水を乗り越えてやっとナコーンパノムに入れました。
今回、行き先をナコーンパノムに設定した理由はただ一つ、Illuminated Boat Procession (Lai Ruea Fai)でありました。このお祭りはナコーンパノムの人々にとって、最も重要な意味を持つのだとか。なんでもブッダが天国で安居を終え、地上に戻ったことを祝うお祭りだそうですね。
ただ、それがいつ開催されるのかが、わからない。「毎年10月の満月の夜」「10/13~10/16はタイ四連休」という情報の中、満月はたしか15日あたりと言うから、希望的観測もあってこの四連休だろうとタカをくくってました。日程も近くなり、やはり気になって調べて見ると「2020年10月の満月は10月10日」という情報が。10月10日と言えば月曜日なので、平日にやるのか?というか、そもそも今年は開催されるのか?を問い合わせ先である観光庁ナコーンパノム事務所に打診するも、返事なし。しかし、まあ、10月10日と言われても四連休に行くしかないので、この四連休にかけてみたところ、10日の平日開催でした。すごい。有言実行。
気を取り直してメコン川のディナークルーズに直行。周知の通り、このメコン川の向こう岸はラオスであり、国境の上を行くディナークルーズというのもなかなか乙なものです。予約制ではなく、その場で乗れるというので直行したところ、満席でした。すごい。四連休最終日まで満席。しかも予約できるよて。皆さんも、行かれる方は特に週末や連休の場合、予約されることをおすすめいたします。
それでは気を取り直しし直して、今回も県内をダイジェストで流していきます。
まずは5時半に起きて僧侶への喜捨。5歳の相棒にとってははじめての体験。地元の人々は観光客でも皆さんとても良く迎え入れてくださいました。この日、ラオス側から昇る朝日は拝めませんでしたが、とても清々しい一日のスタートとなりました。
北イサーンはラオス系の文化が入混ざっているようで、例えば「タート」と呼ばれる仏塔もラオス式です。そして、ブンカーンやノーンカーイにも見られるようにここナコーンパノムにもまた、ナーガの伝説があるようです。
ところでナコーンパノムの道路情報としては、まず快適と言って良いでしょう。とはいえ小路に入るとやはり凹凸はあります。幹線道路優先といった機能がないGoogleですが、ネットで見ているといくつか攻略法はヒットするので今度試してみたいと思います。周知の通りGoogleマップは裏道へと誘導するクセがあるので、特に夜中の裏道を走行する時に大きい陥没にハマり、何かあった時にバイクが止まることを考えるとゾッとします。タイでは年間100万人が犬に噛まれているそうなので。
※参考 「タイでは年間100万人が犬に噛まれる、狂犬病で死亡も」
「仏陀の胸骨の遺骨が納められて…」「仏陀がこの地域を訪れた…」「タイ王室第一級寺院…」「東北で最も神聖な宗教遺跡…」「タイ・ラオス両国にとっての聖地…」「タイ5大巨大塔の1つ…」「イサーンはここに行かねば語れない…」等々、さまざまな言われ方があるようですが、要するにすごいところです。そして実際、素晴らしいところでした。
ナコーンパノムの情報収集をしていると、行きたいなと思える場所が他県より多めな印象でしたね。他にもホーチミンの家、誕生曜日仏塔、プミポン国王即位50周年記念塔なども回りましたが、どれも(意味を勉強してから行くと特に)良く、また時間的或いはその他要素で観光が叶わなかったところも幾つか(冒頭のLai Ruea Fai、ディナークルーズ、下部のプーランカー山頂のチェディー等々)ありました。
縦長に広がるナコーンパノムの市街はほぼ真ん中の川沿いに位置しているため、どこに行くにも行きやすいです。市街から県内最北部にあるプーランカー国立公園まではバイクで2時間弱でしたが、その他は市街からおよそ1時間圏内です。
ところでナコーンパノムの市街は想像以上に良かったですね。お洒落なお店もあり、若者も集まり賑やかで、店内で飲みに誘ってもらいましたが残念、その時はお断りしました。バンコクから13時間半を運転した直後でなければ、地元の若者となんて喜んで飲んでいたものを。
四連休と言えど片道12時間の道のりなので、今回は中2日をフルに観光に当てました。一日目は市街地中心に、二日目は県内北部に位置するプーランカー国立公園に。
ナコーンパノム北部に位置するプーランカー国立公園は隣のブンカーン県にまたがっており、特にブンカーンのプーランカー国立公園といえばタム・ナーカー(ナーガの洞窟)として有名です。端的に言うと、ナーガの呪いによって蛇岩にされた(かつてあった国の)王様が眠るナーガ伝説というのがあって、公園内には実際にいくつもの蛇岩を見ることができます。
ネット上ではあまり確認できませんでしたがこの伝説、ナコーンパノム側のプーランカー国立公園にもあるようで、ここが思った以上に行って良かった(おもしろかった)ので軽く特集してみます。まずはこの滝に感動しました。大きさとか迫力とかではなく、全体の“景観”としては自分史上一番美しいと思えた滝でした。いきなりナーガとは関係ないんですけども。
公園内はすべて歩きで回ることとなり、距離としては4㎞、時間にして3時間のコースです。入口にガイドさんがいてオプションでお願いできます。ガイド代の金額は決まっていなく、完全チップ制となっています。私はこうした場合、子ども向けにも必ず頼むようにしています。タイのこうした場所では、リアルに命の危険を伴うものなので。
あとは回っていて、シンプルに気持ち良かったですね。超がつくほどの大自然の中を4㎞、されど岩山の4㎞ですから、程良いエクササイズとしても最適のコースかと思われます。
さらに山頂にはパゴダ(仏塔)があるようですが、そのコースは朝一から行くようなもので6時間くらいかかるそうです。その為のキャンプ施設もあるようなので、また次回に行ってみてくださいとの事でした。
以上、想像以上に魅力あるナコーンパノムの旅でした。帰りは洪水もなく12時間で帰って来れました(深夜0時に出て昼の11時48分にスシロー到着~打ち上げの流れ)。
ナコーンパノムの魅力を振り返った時にまず思い浮かぶのはラオス的雰囲気が漂う異国情緒、異国と言えばナコーンパノムはホーチミン元主席が亡命していたことからもわかるように、ベトナムと(タイ国内では)最も近い場所に位置するようです。あとはやはりナコーンパノムにとって、ナーガは外せません。
※来月はついに!あの県の“あのお祭り”に行って参ります。予約済です。
※オレンジ=バンコク
※青色=今回訪れた県
※緑色=今までに訪れた県
※白色=まだ訪れてない県
※赤色=日本国外務省より渡航中止勧告
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◆今回訪れた県: ナコーンパノム
◆残りの県数: 54県(深南部3県は除く)
◆今回の走行距離: 2,050km
◆今までの累計距離: 21,497km
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