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タイ全国一周、と言っても一気に周るのではなく、1ヶ月に1県を余すところなく周るという企画で、相棒は4歳の長男と愛車CB1100であります。
タイ全国一周4県目は、タイ最北端・片道17時間のチェンライでした。17時間と言っても途中で大事をとってたくさん休憩していますので、実質11時間くらいだったかと思います。というのも、年末の年越しを兼ねての時期だったので北上するほど、とにかく寒い!ガソリンスタンドで暖を取りながらゆっくりと向かいました。
さて今回の旅は我々父子にとって少し特別だったのが、妻の実家に帰省をする旅でもありました。妻はチェンライの山岳民族であるアカ族の出身でありすでに先に帰っていたので、日程を合わせて我々父子もアカ族村に直行するのでした。夕方5時にバンコクを出て、チェンライの山奥についたのは翌朝10時。
このアカ族村は未だに電気が通っていないような山奥にあり、当然のように電波も届かないような自然界なので、来るといつも心がリフレッシュされます。生活用水は湧き水を引いていますが、これがまた五臓六腑に染み渡るような天然水。
水が美味しいからなのか、現地でいただくアカ族の料理は絶品です。ご飯はここの村で収穫したお米なんですが、蒸したご飯で、これがもの凄く美味しい。
そしてもう一つ、このアカ族村で一つ企画されていたのが息子の誕生日。1月1日で晴れて4歳となりました。元旦生まれはいいですね、ハッピーニューイヤーで陽気な雰囲気の中みんなに祝ってもらえます。
2021年1月1日。年が明けて4歳となったこのバイク旅における相棒のお祝いが終わり落ち着いた頃、我らはラオスとの国境にある断崖絶壁の山プーチーファーへ。雲海が綺麗な日の出スポットとしても有名なプーチーファーに初日の出を拝みに行くのでした。何せ実家のアカ族村はミャンマー寄りの国境付近に位置するので、西の山奥から東の山奥にチャンライ県を横断するようなイメージです。
アカ族村側の山道は上の写真でも分かる通り基本赤土のオフロードですが、プーチーファー側の山道は最後までアスファルト舗装がされています。いずれも坂道の勾配は激しいので注意が必要ですね。
残念ながら曇りでしたが、雲の彼方へと昇った初日の出に旅の無事を祈願して下山するのでした。
■観光情報
名称:プーチーファー
英語:Phu Chi Fa
タイ語:ภูชี้ฟ้า
Web:https://www.thailandtravel.or.jp/phu-chi-fa/
さて、ここから半時計回りにチェンライ県を周っていく事になるんですが、妻の出身県でもある為にどこも一通り行った事はあるので多少は慣れたものです。そこで、この旅で我々がチェンライを周っている間、最近よくある質問について回答していきたいと思います。質問は今回、3つピックアップしました。
■子どもはどのようにして固定しているの?
まずは子供用のタンデムベルトを装着しています。子どもの位置は前です。後ろは子どもが寝てしまったりすると危ないのでお勧めできません(購入時にテストしましたが、私は危険と判断しました)。
タンデムベルトで子どもを前の位置に固定するだけである程度の安定感はあり、これで走行中でも危険という事はありません。しかし、走行中に寝られると首がカクッカクッと勢いよく傾き、ヘルメットでタンクを頭突きされてしまう事が発覚し、急ぎ大き目の(腰に巻く)ベルトをショッピングモールで購入しました。ベルトを車のシートベルトのようにかけてあげると頭突きをされる心配もありません。もっとも、このシートベルトは子どもにとっては窮屈のようなので、走行中に寝落ちした時だけするようにしています。
■走行中、子どもは何をしてるの?
基本的に陽気にしています。歌を歌ったり、私に信号の指示をしたり、寝たい時はいつでも寝ています。今回の片道17時間であっても、文句を言ったことは一度もないです。ただ、水飲みたい、小便したい、ハンバーガー食べたい等のリクエストはたまにあります。
■遠出した時は途中で泊まらないの?
今のところ途中で泊まる予定はないです。今回の最北端で片道17時間、最南端でも休憩入れて20時間かからないで行ける距離なので、これを自分の中では(快適に走行できる)許容範囲としています。そして目的地で過ごす時間を優先している次第です。
今回はチェンライのおすすめレストランを一つに絞って紹介します。その名もアカコテージ。アカ族の人達によって運営されている丘カフェです(妻のアカ族ファミリーとは関係ありません)。店内の雰囲気も清々しくて見晴らしも良く、なんと言ってもアカ族の料理が堪能できるのがおすすめポイント。カフェメニューも充実しているのでのんびり利用でも、束の間のひと息休憩にも最適なカフェとなっています。
■施設情報
名称:アカコテージ
英語:Akha Cottage
タイ語:อาข่า คอทเทจ
Web:https://www.facebook.com/akhacottage1973
さてバンコクに向けて帰ろうとチェンライを出て30分ほど愛車CBを走らせていたその時、道の悪さからくるちょっとした振動によりバイクが止まってしまいました。
エンジンが、かからない。
細かい状況は端折る事としますが、ディーラーに連絡してもHONDAに連絡するも正月休み期間なのでどうにもできないという事態に。取扱説明書のトラブルシューティングを見ても、販売店に相談してみてくださいと記載されるのみ。
事件が起こるからこそ映画やドラマはおもしろくなるのと同じように、旅にもトラブルは付き物だ!…とか言っている場合ではない。子ども連れだとそうもいかない、困ったなと辺りを見渡していると、反対車線の向こう側に民家があるではないか。
結論から言ってしまうと、その民家に住むメイさんという女性が絵に描いたような良い人で、まず弟を呼んで来てくれました。その弟の知り合いに大型車をも見れるバイク屋さんがいるとの事で、早速連絡して呼んできてくれ、結果、
難なく直してもらいました。結局、一部の配線が外れていただけの模様です。バイク屋さんから先ほどのメイさんのお家まで戻ると、息子が見当たらない。どうやら、メイさん弟の家にも子どもがいて遊び相手をしてくれているらしい。後から聞けばなんとご飯までご馳走になったようで…もはや接待。
メイさんと話していると以前、日本語を勉強したことがあると言う。日本にも3回行ったことがあり、新宿はなんでもあるから好きだとか、そんな話で盛り上がり、「ご飯食べない?」と3-4回くらい聞いてくれるほど色々と気遣ってもらいました。メイさん、ありがとうございました。
そこは既にチェンライではなく隣のパヤオ県でしたが、未だ事前情報がないパヤオ県のイメージが一気に出来上がりました。全国一周で、また楽しみが増えたようなものです。やはり旅にトラブルは付き物だ!
バンコクへの帰路は南下するほどに暖かくなり、また日が暮れると息子はずっと寝ていたので(パヤオ県から)10時間程度で無事帰宅しました。バンコクーチェンライ間の道のりは大半が快適です。今日のタイでは地方のインフラも整備されてきており、道路が新しくてむしろ都心より走っていて気持ちがいい!といったコースも増えてきているように思います。というわけで今回も充実したバイク旅でございました。
※オレンジ=バンコク
※青色=今回訪れた県
※緑色=今までに訪れた県
※白色=まだ訪れてない県
※赤色=日本国外務省より渡航中止勧告
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◆今回訪れた県: チェンライ
◆残りの県数: 69県(深南部3県は除く)
◆今回の走行距離: 2,057km
◆今までの累計距離: 3,882km
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