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空港があるサムイ島は、フルムーンパーティで有名なパンガン島やスクーバダイビングをしにタオ島へ向かう旅行者の拠点でもあります。2つの島へはサムイ島から船で行くのが一番便利です。今回はサムイ島のバンラック港からパンガン島のトンサラ港へフェリーで向かいます。
サムイ島・バンラック港からの出発時間が近づくにつれ、徐々に人が増えてきました。気付くと座るイスも無いほど。これだけの人が一気にフェリーに乗り込むのかと思うと、若干の不安も…。
いざフェリーニ乗り込むと、案の定座席はいっぱい。仕方がないので太陽の日差しが燦々と降り注ぐデッキに座ってパンガン島へ向かうことに。
荷物はこうなりますので、電子機器など壊れては困るものは手元に置いておいた方が良いかもしれません。
そして約50分の航海を経て、パンガン島へ上陸しました。
フェリーを降りると沢山のタクシードライバーが待ち構えています。今回はハードユアンビーチ(Haad Yuan Beach)へ向かう予定ですが、タクシードライバーに目的地を告げると、だれもかれもがイヤそうな顔をして、とにかくミニバスに乗れと。
ハードユアンビーチは「秘密のビーチ」とも呼ばれ、とても綺麗で静かなビーチという情報があるのにもかかわらず、イヤな顔とはどういうことか!?と食い下がって聞いてみると、私たちが泊まる予定のホテルは、ミニバスでハードリンビーチまで行き、そこから船に乗らないといけないと…。えっ?そんな事聞いてませんけど…(苦笑)。
とにもかくにも言われた通りミニバスに乗り込み、次の船着き場まで向かいます。
船着き場では、「TAXI BOAT」というプレートを持ったおばさんが待っていました。ホテル名を告げると、船の利用者が10人くらい集まったらボートを出すので、それまで近くで何かして待っていろとのこと。
恐ろしいタイ時間…。とりあえず近くのレストランに入り作戦会議をしていると、今度は急に「タクシーを出すから集まれ!」と号令が!!
慌ててお会計を済ませ港に向かうと、タクシーとは名ばかり、待っていたのは目を疑うほど小さな漁船!
スピードボートのような船を想像していたので、「マジで?」という言葉しか出てきません。
スーツケースを抱きかかえ、膝まで水に浸かり、荒い波に翻弄されながらも何とか船に乗り込みましたが、気づくと膝は擦りむき流血(涙)。無造作に置かれたスーツケースは潮まみれ…。もう笑うしかありません。でもここはタイランド、マイペンライです!!! ※マイペンライとは問題ない、大丈夫などと言う意味
ちらのタクシーボートですが、波が高い時は400バーツ、通常時は300バーツということです。
この日は波が高かったのですが、ライフジャケットも与えられず、ただ無事に目的地に着くことだけを考え神頼み。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、船は猛スピードで前へ前へと進みます。生きた心地が全くしません!
頭の中ではレオナルド・ディカプリオの名作「ザ・ビーチ」を思い浮かべていました。あの映画では、確か、サムイ島からパンガン島へ行き、そこから「秘密のビーチ」を目指すという設定だったと。同じじゃないか!と思った瞬間、がぜん面白くなってきました!単純です(笑)。
やっとの思いで着いたハードユアンビーチ(Haad Yuan Beach)は、まさに陸の孤島であり、映画のような楽園でした。
そしてタクシーボートは、次のお客様を迎えるべく、再び荒波を超えて帰っていくのでした…。
(文と写真 関恭子)
【取材協力】
タイ国政府観光庁、株式会社エス・ティー・ワールド 、バンコクエアウェイズ
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