ラオス・バンビエンでメタノール中毒発生、観光客6名死亡

ラオス北東部の観光地バンビエンで、メタノール中毒により外国人観光客6名が死亡する事件が発生しました。被害者にはデンマーク人2名、アメリカ人1名、オーストラリア人2名、イギリス人1名が含まれています。また、さらに12名の観光客が病院で治療を受けている状況です。事件は観光地として人気の高いこの地域における飲料の安全性に対する懸念を高めています。

デンマーク人女性、20歳のAさんと21歳のFさんは、11月7日にラオスへ入国し、バンビエンのバックパッカー向け宿泊施設「Nana Backpacker Guesthouse」に滞在していました。11月12日、地元のバーを訪れた後、翌日午後に意識不明の状態で発見され、病院へ搬送されましたが、13日午後に死亡が確認されました。彼女たちが摂取したアルコールにメタノールが含まれていた可能性が指摘されています。

また、アメリカ人男性Jさん（57歳）は、10月20日から同じゲストハウスに滞在しており、11月13日にスタッフによって部屋で発見されました。、搬送先の病院で死亡が確認され、解剖結果はまだ明らかにされていません。部屋では複数の空き酒瓶が見つかったようです。さらにオーストラリア人2名も命を落としており、政府は犠牲者のHさんとBさんの名前を公表しました。

ラオス政府は、死亡した観光客が滞在していたゲストハウスで提供されたアルコール飲料にメタノールが含まれていたことを確認しました。メタノールは安価な密造酒に使用される場合がありますが、人体には極めて有害で、視力障害や失明、さらには死亡を引き起こすことがあります。今回の事件では、12名の観光客が病院で治療を受けており、事件の影響が広範囲に及んでいます。

宿泊施設の責任者であるベトナム人マネージャーが当局に拘束され、ラオス政府は特別捜査チームを結成して調査を進めています。デンマークやアメリカ、オーストラリア、イギリスの大使館は、犠牲者の遺体の本国送還手続きを進める一方で、再発防止のための対応を求めています。

バンビエンは自然豊かな景観やアクティビティで知られるバックパッカーに人気の観光地ですが、この事件は安全管理の不備と密造酒の危険性を浮き彫りにしました。旅行者には、不自然に安価なアルコール飲料を避け、体調不良を感じた場合は速やかに医療機関を受診するよう注意が促されています。今回の事件を受けて、ラオス当局が観光地の規制強化やアルコール管理をどのように進めていくかが注目されます。

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