観光中に映画館に足を運んでも、エキゾチックな体験なんて期待できないと思っていませんか。
アメージング タイランドの異名を持つこの国で、そんな心配はいりません。話題の大作を日本よりも早く、そして日本では考えられない超ラグジュアリーな高級シートをリーズナブルに楽しむことができるのがバンコクの映画館の醍醐味。豪華サービスを惜しげもなくふるまう映画館から、アート系の映画を上映するオシャレな映画館まで、暑さを逃れ、清潔で涼しい映画館で気になる作品を鑑賞すれば、話題先取りのお土産話になるかもしれません。
以下にバンコクのメジャーな映画館と、主な上映作品をリストしました。基本的に、英語の映画はタイ語字幕付き、タイ語の映画は英語字幕付き、その他外国語の映画は英語・タイ語の字幕付きで上映。本編の上映前は20分程度の新作映画の予告と、タイの国王陛下を称える歌が流れます。この賛歌のあいだは国王へは敬意を示し、他の観客と一緒に起立したほうがよいでしょう。大型シネマコンプレックスは全席指定です。席はチケット購入時に選択できます。
Major Cineplex(Siam Paragon 5階、最寄駅:BTS Siam)
国内最大のチェーンが運営するバンコクで最もラグジュアリーな映画館。涼しくて大音響、週末にはチケットカウンターに長蛇の列できる人気映画館です。ポップコーンとコーラのコンボは約155 THBから。その他、ソーセージやサンドウィッチ、ビール、タイのスナックなど、映画のお供はお好みでチョイス。ロビーではマック カフェやスターバックスが利用でき、ドリンクはそのまま館内へ持ち込み可能。
特に、10席程度しか用意されていないエニグマ シャドー スクリーン館のラグジュアリーさは有名。席は快適なソファタイプで、クッション、ブランケット、食べ放題のポップコーンと無料ドリンク(ワイン、ビール、リキュール類)がサービスに含まれています。チケットは1席1500 THBですが、最低2席からの購入のみ。特別なデートには最適の席かもしれません。
アクション映画を楽しむなら3Dならぬ4Dスクリーンを試してみては。流れてくる空気、動く座席、そして3Dの映像が、観客を映画の世界へと引き込みます。ただし、たまに吹き付ける突風に気をとられて映画に集中できない人もいるとか。チケットは450 THB。
通常スクリーンの席は150~200 THBでチケットが購入できます。毎週水曜は学割あり。冷房が若干強めなので防寒着を用意したほうがよいでしょう。追加料金で2人用ソファの「ラブ シート」を利用可能。セントラル ワールドのSF Cinemaでも同様の金額で同じサービスを提供しています。ただし、セントラルワールドまでは、BTS Siam駅またはChitlom駅から10分程度歩く必要あり。同チェーンが運営するSF Cinema CityはMBKで利用可能。
Lido座、Scala座(最寄駅:BTS Siam)
それぞれ1960年代にバンコクで初めて建設された歴史ある単館。レトロな建物で、一昔前の映画館そのままの雰囲気を漂わせている反面、館内は至って現代的で快適です。
Scala座ではチケットが100 THB、ポップコーンが30 THB。館内は贅沢な広さで、古いき良き時代の映画館を体現しているかのよう。Lido座は、Scala座より少し地味な感じは否めませんが、3つのスクリーンを完備。
両映画館はAPEXにより運営されており、ドルビーサラウンド サ ウンドシステムが採用されています。話題の大作からインディペント映画やドキュメンタリーまで、様々なジャンルの常時上映。サイアムスクエアの再開発に伴 い、閉館のうわさが長い間ささやかれています。このビンテージスタイルを貫く映画館をぜひ早めにチェックしてみてください。
House RCA(Rama 9付近)
クラブエリアとして名高いRCAでは、インディペンデント系の外国語映画を上映しています。チケットはたったの100 THB。アート系映画館にふさわしく、ヒップでモダンな館内にはカフェ、Wi-Fi、貸し出し・購入可能なDVDライブラリーが設置されています(貸し出しはメンバーのみ)。映画館の周りにはレストランやショッピングセンターがあり、抜群のロケーションです。映画館のお勧め映画を割引上映していることがあるので、立ち寄る際は最新情報をチェックしてみてください。
ご注意:映 画館には様々な人が集まります。上映中のおしゃべりや、いびきをうるさく感じることもあるでしょう(彼らをかばうわけではありませんが、それほど座席が快 適ということです)。携帯電話の使用さらには通話をするツワモノにまで出会うかもしれません。そんな時にできるのは、映画が始まったあとに静かに空席に移 ることくらいです(ただし、遅れて入ってくる人もいるので、むやみに空席だと判断しないほうがよいでしょう)。
【2012年9月24日】