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地震で倒壊のバンコクのビル、使用された鉄筋に重大な品質問題か、中国系企業が関与

2025年4月1日 配信

バンコク・チャトゥチャック区で建設中だったタイ国家会計検査院のビルが、ミャンマーを震源とするマグニチュード8.2に地震の影響で崩落しました。これを受けてエーカナット・プロムパン工業大臣は現地を視察し、原因の調査に乗り出しています。2025年3月31日のタイラットが伝えています。



工業省の発表によりますと、現場で使用されていた鉄筋の一部に、基準を満たさない可能性のある製品が含まれていたことが判明しています。現在、鉄筋のサンプルを収集し、詳細な品質検査が進められています。ただし、公平性を確保するために、後にあらためて正式な調査結果が発表される予定です。

問題の鉄筋の一部は、ラヨーン県に拠点を置く中国系企業「Xin Ke Yuan Steel Co., Ltd.」が製造したものでした。同社は2011年に設立され、現在まで14年以上にわたり操業しており、資本金は約15億3,000万バーツにのぼります。主に鉄筋製造のほか、各種機械や部品の輸入・販売を手がけています。

同社の株主構成は、中国籍の9人が80%、タイ籍の3人が20%を保有しており、取締役にも中国籍とタイ籍の人物が名を連ねています。

同社には過去にも問題が指摘されており、2024年12月には火災後の工場に対して工業省が立ち入り検査を実施しています。その際、安全管理や環境対策の不備に加え、品質基準を満たしていない疑いのある鉄筋2,441トン(約4,920万バーツ相当)が発見され、押収・封鎖されました。

今回のビル崩落事故を受けて、工業省は同社に対し再度調査を行い、不適格な鉄筋について法的措置を検討しています。エーカナット大臣は「国民の生命と財産を守るため、厳格に対処する」と述べ、国内の信頼できる鉄鋼メーカーの保護と、業界全体の信頼回復に努める姿勢を示しています。

 

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