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帰郷への想いは風に乗る、CIBが男の歩みに静かに寄り添う

2025年3月31日 配信

【2025年3月30日】タイ警察中央捜査局(CIB)は、バンコク・ドゥシット区の交差点で、ひとりの男に遭遇した。警ら中の車両に歩み寄り、窓を叩いた男は、切実な声で助けを求めてきたのだ。



聞けば、サムットプラカーン県プラプラデーン区で労働の末、賃金を受け取ることができず無一文に。頼れる者もおらず、チャイナート県の自宅を目指し、ただ歩き続けていたのだという。道すがら寺で食事を乞い、夜は歩道橋の下で眠る日々。まさに、かすかな希望だけを道標とした旅だった。

それは帰郷の旅だったのか、あるいは絶望からの逃避だったのか、いや、そんなことは意味はなさない。重要なのは、男が歩いていたという事実だ。確かに、CIBの隊員たちが現場にいなければ、男は今も歩き続けていたかもしれない。そう考える者がいたとしても不思議ではない。

CIBはこの状況に即応し、男をモーチットのバスターミナルまで案内。帰郷用の乗車券を購入し、さらに食事のための現金も手渡した。それは任務ではなく、意思だったのかもしれない。

「これは運命だ!これ以上ない使命を与えられたのだ!」――そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、CIBの行動には迷いがなかった。

男の背中に希望が灯ったのか、それともただの一瞬の安心だったのか、それも今となっては知る術はない。ただ、あの日の交差点に、静かに吹いた風があったのは確かだった。

タイ警察中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。

 

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