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タイ海洋当局は、ジュゴンの密猟に対する取り締まりを強化しています。これは、タイ南部クラビ県のローヤイ湾で牙を切り取られたジュゴンの遺体が発見されたことを受けたものです。今回の発見により、ジュゴンの牙、涙、脂肪に超自然的な力があるという誤った信仰に基づく違法な野生動物取引が依然として続いていることが浮き彫りになりました。2025年3月12日にタイ政府メディアNNTが伝えています。
関係当局は、事件の調査を開始し、犯人の特定とさらなる密猟を防ぐための対策を進めています。海洋・沿岸資源局(DMCR)および国立公園・野生動物・植物保護局(DNP)は、法執行を強化し、ジュゴンの生息地での情報収集活動の拡大や監視の強化を進めています。最近開催されたジュゴン保護合同作戦センターの会合では、さらなる保護対策が決定されました。
主な対策として、沿岸当局者へのジュゴン救助訓練の実施、地域住民による監視ネットワークの拡大、漁師や観光業者への啓発活動の強化が挙げられます。また、海洋安全対策も強化され、海草保護区にはブイが設置され、船舶が減速しジュゴンへの被害を最小限に抑えるよう警告が発せられています。
ジュゴンの個体数は依然として危機に瀕しており、2019年から2025年に記録されたジュゴンの死亡例の約75%が病気や栄養失調によるものとされています。残りの死因は漁網への絡まりや船舶との衝突であり、重要な生息地におけるより厳格な保護措置の必要性が求められています。
ジュゴンは、2019年の「野生動物保護法」に基づき、保護野生動物に指定されています。ジュゴンの狩猟、所持、取引は違法とされており、違反者には最長15年の禁錮および最高150万バーツの罰金が科される可能性があります。
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