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バンコク都庁(BMA)は2025年2月19日、チャトゥチャック・ウィークエンドマーケットの時計塔エリアにある529の店舗の撤去と市場の再整備を発表しました。バンコク都の公式発表によると、これらの店舗の契約は2024年10月31日に満了しており、市場の美化と新たなランドマークの開発を目的として、4月30日までの営業猶予を与えたうえで撤去する方針を示しました。
バンコク都庁は、今回の措置について、市場の管理運営の透明性を確保しながら進めていると説明しています。現在の店舗の月額賃料は以下の通りです。
常設店舗:1,800バーツ
簡易店舗(グリーンテント):1,400バーツ
植物販売店舗:900バーツ
市場はバンコク都が運営していますが、土地の所有者はタイ国鉄(SRT)であり、都庁は年間1億6,900万バーツの地代を支払っています。さらに、2020年から2024年にかけて、新型コロナウイルスの影響を考慮し、一部の店舗の賃料を免除または減額したことで、市場の収入が減少していたと説明しました。
また、2019年から2023年にかけての賃料収入の管理に関する疑惑について、バンコク都庁は「全て財務部門に適切に報告されており、不正はない」と主張しています。
バンコク都庁は、店舗の移転措置として、賃料を滞納していない経営者には市場内の別の200区画を無償で提供する方針を示しています。
一方、バンコクポストの報道では、店舗経営者の視点にも触れています。市場内の通路幅が当初の19メートルから9メートルに縮小し、周辺の店舗が視界を遮られるなどの問題が指摘されているとバンコク都庁は説明していますが、突然の契約更新拒否に困惑する経営者も多いとしています。
バンコク都庁が移転のために無償提供した200の区画について、この申し出を受け入れたのはわずか15店舗にとどまり、大半の経営者が移転を選ばなかったと伝えています。
また、529店舗のうち122店舗が賃料を滞納しており、バンコク都庁は契約解除を決定、未払い分の回収に向けた法的措置を取る予定としています。
バンコク都庁は、時計塔エリアを市場の新たなランドマークとして再整備し、観光客の誘致を強化する方針を示しており、市場全体の活性化策として、夜間市場の開設などの新たな取り組みも検討しています。現在、市場全体で約10,000区画のうち約2,000区画が空いているとされ、より多くのテナントを誘致する計画が進められています。
■Hundreds of vendors at Chatuchak market given deadline to move
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