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タイ工業省は、2024/25年度のサトウキビ圧搾シーズンにおける環境基準の厳格化を目指し、12月6日より東部および東北部で新たな施策を開始しました。この取り組みは、エーカナット・プロムパン工業大臣の主導のもと進められ、全国58カ所のサトウキビ工場を対象に大気汚染規制の遵守状況を徹底的に点検する内容となっています。特に、チャイヤプーム県、ムクダハン県、カラシン県の工場が重点的な調査対象となっています。タイ国営メディアNNTが2024年12月15日に伝えています。
調査の過程で、チャイヤプーム県にあるラヨーンシュガー社が運営する工場が、許容される大気汚染レベルを超えていることが明らかになりました。これを受け、チャイヤプーム県工業事務所は工場の生産活動を即時停止し、大気汚染制御システムの改善を命じました。同工場は、基準を満たしたことが確認されるまで操業再開が許可されません。
工業省は、大気中のPM2.5濃度を削減しつつ、農家の収入を向上させるための施策として、サトウキビの「新鮮収穫」を奨励する政策を提案しています。この政策には、70億バーツの予算が割り当てられ、サトウキビの葉や上部の焼却を防止することを目的としています。従来、廃棄物と見なされていたこれらの部分を活用することで、農家は1メートルトンあたり120バーツの追加収入を得ることが期待されています。
エーカナット大臣は、「この政策は、農家の経済的安定を支援するとともに、サトウキビ収穫期における深刻な大気汚染問題の解決に寄与するものです」と述べ、環境と経済の両立を目指した取り組みを強調しました。
新たな環境基準と持続可能な農業への移行が進む中、工業省の取り組みがどのような成果を生むのか、今後の動向に注目が集まります。
■Industry Ministry Enforces Stricter Sugarcane Standards|NNT
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