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タイ政府は、学生ローン基金(SLF:Student Loan Fund)の借り手に対し、返済義務を果たすよう厳しい警告を発しました。返済が遅延すると、利息の増加や延滞金、さらには法的措置が取られる可能性があると強調しています。2024年12月12日にタイ国営メディアNNTが伝えています。
政府副報道官は、「借り手がローンを期限内に返済することは、法的責任であるだけでなく、倫理的な責任でもあります」と述べ、学生ローン基金を支える仕組みを損なわないためにも、返済が重要であると呼びかけました。
この発表は、学生ローン基金の借り手を名乗る一部の個人がソーシャルメディア上で返済回避を呼びかける投稿を行ったことを受けたものです。副報道官はこれらの行為を「無責任かつ違法」と非難し、このような行動が必要とする学生の未来を危険にさらすと警告しました。
学生ローン基金は、年間1%という低い利率で学生に貸付を行い、借り手には最長15年の返済期間を設定しています。さらに、借り手の経済的負担を軽減するための柔軟な返済条件も特徴です。この基金は、過去の借り手からの返済金を元に新たな貸付を行う循環型の仕組みで運営されており、教育の普及や人材育成において不可欠な役割を果たしています。
ローンの返済が遅れると、利息や延滞金が増加するだけでなく、法的手続きに発展する可能性もあります。副報道官は、「借り手が返済義務を果たさないことは、システム全体に負の影響を与える」と述べ、期限内返済の重要性を再度訴えました。
一方で、返済が困難な借り手には、学生ローン基金に連絡して債務再編について相談するよう推奨しています。この再編には、返済期間の延長などが含まれる可能性があるとのことです。
政府は、すべての借り手に対し、誠実かつ責任ある行動を取るよう強く求めています。「返済義務を果たすことで、学生ローン基金が将来の世代の教育を引き続き支援できるようになる」と、副報道官は強調しました。
タイ政府は、学生ローン基金が持続可能な運営を続け、より多くの学生に教育の機会を提供するためにも、すべての借り手が協力することを期待しています。
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