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バンコクで、新たな電動バイクタクシーのバッテリーサブスクリプションサービスの実証実験が2024年9月30日に開始されました。このプロジェクトは、東芝と島根大学発のバッテリーテック・スタートアップ「ナチュラニクス」が協力して展開しています。タイの高温環境に適応し、長寿命で安全なバッテリー技術を通じて、新興国市場でのモビリティ向け電動化の実現を目指す試みです。
バンコクでは渋滞を避ける手段として電動バイクタクシーが普及していますが、気温が高いためバッテリーの劣化が早いことが課題とされてきました。今回の実証実験では、東芝が開発したリチウムイオン電池「SCiB™」が使用されています。このバッテリーは、高温下でも長期間にわたる安定した性能を維持できるため、交換頻度が少なくなり、環境への負担も軽減されると期待されています。
ナチュラニクスは現地の駐車場オペレーターと提携し、ドライバー向けにバッテリー交換サービスを提供します。さらに、実証実験を通じて、バッテリーの特性や耐久性、センサーの通信機能を検証するとともに、ドライバーへのアンケートやAIによるデータ分析も行います。これにより、2025年度のサービス本格展開に向けた最終的な評価と調整を実施し、持続可能なモビリティサービスの実現を目指します。
ナチュラニクスのビジネスモデルは、電動バイクのドライバーに対し、サブスクリプション形式でバッテリーを提供するものです。これにより、車両の導入コストを抑え、電動化のハードルを低減します。また、東芝はバッテリー製造・販売のみならず、バッテリーレンタルによる収益も得ることが可能になります。
東芝のSCiB™電池とナチュラニクスの技術が組み合わさることで、電動モビリティの普及を進める持続可能なモデルが構築され、新興国市場での電動化が加速されることが期待されています。
参照 https://www.global.toshiba/jp/news/corporate/2024/10/news-20241031-01.html
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