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海外で生活するにあたって心配なのが病気ですね。病院に行くにしても「医療のレベルは?」「言葉は通じるの?」と色々不安がありますが、バンコクでの生活であればその心配はないでしょう。
スクンビット通りソイ49にあるサミティベート病院ならば、日本人に特化して医療サービスを提供する日本人総合健診センターがあり、日本人の医師・日本語が話せる看護師さんやスタッフさんがいます。年中無休で、日本人が多く居住するエリアに位置していることもあって、毎日たくさんの日本人がサミティベート病院を訪れています。なんと年間13万人、1日400人もの日本人がサミティベート病院を受診しているそうです。
そんなサミティベート病院で2024年9月半ば、「タイ赴任者のための病院セミナー・見学会」が開催されました。筆者も実際にこのセミナーに参加し、「日本とタイの医療の違い」「スムーズに受診するためにしっておくべきこと」「医療保険について」など、タイに住んでいるならぜひ知っておきたいお話を聞いてきました。
この日のセミナーはリラックスした雰囲気の中、院長先生の挨拶でスタート。その後、医療コーディネーティングドクターである尾崎岳先生が登場し、お話をしてくれました。
尾崎岳先生の講演は「日本とタイの医療の違い」についてのお話からスタート。そんな中で、会場にいた誰もが安心したであろう言葉が「タイの医療レベルは高い」でした。
「タイの医療レベルは高い」と聞いて、これで安心してタイの病院で治療を受けられると思った方も少なくなかったはず。海外で高度な医学を学んだ医師も多いため、レベルは高く、英語も通じやすいのだそうです。
費用についてですが、病院に行くとレシートに日本では見ない「ドクターフィー」の項目がありますが、これは医師の診察費で医師の収入になるのだとか。医療費については、日本の場合はどの病院に行っても一律ですが、タイの私立病院の場合は病院が決めることができるそうで、病院のブランドやサービス戦略などによって上下するというのもあるのでしょうね。
なお、「タイでの医療費は高い」と思うことがありますが、実際は保険に加入していれば契約内容に沿って補償範囲分までは保険がおりますし、サミティベート病院では、日系の保険会社とやりとりをする担当者がいて、できるだけスムーズに外来・入院の保険を利用できるように、全力で頑張ってくれるのだそうです。ただし不正は絶対にできないそうですが、これは当然ですね!
実際タイで暮らす上で気をつけたい疾病ですが、特に印象に残ったのは大気汚染に関連する病気や、食べ物のトラブルの感染性胃腸炎、そしてデング熱対策でした!
バンコクやチェンマイの大気汚染は有名かもしれませんが、PM2.5への注意が呼びかけられるのが乾季の12月から2月ごろ。雨のほとんど降らない時期なのでレジャーに出かけたいところですが、PM2.5には注意が必要です。マスクの着用を呼びかけられることもあるようですね。
なお、バンコクの大気汚染の年間平均は、韓国のソウルと同程度で、東京や大阪よりも汚染の数値は高いようです。AQIという汚染物質の濃度を示す値をモニタリング出来るアプリを入れておくと便利です。
タイの街を歩いていれば、「日本に比べて衛生的にちょっと・・・」という食べ物を見かけることもあると思いますが、やはり感染性胃腸炎には注意が必要なのだとか。
日本では当たり前に食べる生卵も、タイでは注意が必要で、非加熱の肉やサラダ、アイスクリーム、氷などもできるだけ避けたほうが良いそうです。どうしても口にする機会は出てきてしまいそうなので、万が一ということもあり得るかもしれません。
もしもお腹を下してしまったら、すぐに病院へ。そんな時に日本語の通じる病院があるのはとても心強いですね。
デング熱は、マラリアや狂犬病に比べるとタイでは感染リスクの高い疾病です。デング熱のウイルスを媒介するネッタイシマカは、バンコクにも生息しているそうなので、とにかく蚊に刺されないことが重要です。
サミティベート病院では、デング熱の日本人患者のピークは10月~11月だそうで、「日本人も結構かかっている人がいるんだ」というのが率直な感想です。意外とデング熱は身近なんですね。
しつこいようですが、デング熱を防ぐには蚊に刺されないことが一番重要。逆に言えば、蚊に刺されなければデング熱にもかかりません。なので虫除けを有効に使うことが大切です。
なお、昨年末から待望のデング熱のワクチンも流通し始めているそうで、サミティベート病院でも予約不要で接種可能。「QDENGA」という名前の武田薬品が開発したワクチンで、2回で1セット。最初の1年で、8割ほど発症を予防できるそうです。サミティベート病院でのデング熱ワクチンの日本人の接種者は8月末時点で850人を超えたのだとか。
セミナーの後、病院内の見学ツアーに参加しました。
いろいろ巡った中でたどり付いた小児科ですが、患者さんのお子さんの半分が日本人だそうです。病院の周辺は日本人が多く居住するエリアなので、何かあれば「日本語が通じるサミティベート病院へ」という日本人は多いのでしょう。また、サミティベート病院では、毎年約200人もの日本人の赤ちゃんが誕生しているそうです。
こちらは日本人医療センターのナースステーション。
病室も見学させていただきました。
病室は完全個室。付き添いのかたも泊まることができます。
テーブルや大型のテレビもあって、まるでホテルのよう。テレビは日本のチャンネルも映るので、ゆっくりテレビを見ながら過ごすのが良さそうです。他にバスルームと小さなキッチンのエリアがあって、冷蔵庫にはポカリスウェットが入っていました。周りを見ると、ベッドにはパラマウントベッド、時計はセイコーで電子レンジはパナソニック、他も調度品などは日本製ばかり。これはできるだけ日本メーカーの製品を使うというサミティベート病院の方針によるものなのだそうです!
また、食事も日本食を選ぶことができて、食事制限がなければ院内にある大戸屋からのデリバリーも可能。どこまでも日本人に特化した病院なのですね。
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※サミティベート病院スクンビットでは、日本人ドクターによる医療相談を無料で提供しています。
https://samitivej-jp.com/sukhumvit/news/dr_consultation.html
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[診療日]
年中無休
[所在地]
133 Sukhumvit 49, Klongtan Nua, Vadhana, Bangkok 10110 Thailand
[電話]
02-022-2222
[ウェブ(日本語)]
https://samitivej-jp.com/index.html
https://www.instagram.com/samitivej_suk_jpn/
[LINE]
https://lin.ee/xx6Bwga
1979年設立以来、東南アジア地区の私立病院として世界水準医療を提供する病院。サミティベート病院スクンビットでは年間のべ13万人、一日約400人の日本人患者が受診、同院を受診する外国人としては日本人が一番多い。1999 年、WHO とユニセフから赤ちゃんにやさしい病院(BFH)に認定。2019 年 6 月に地上7階建ての新棟(日本人医療センター)をオープンしている。
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