|
|
チュラーロンコーン大学の研究者が、タイで初めて発光する陸生カタツムリを発見し、これは世界で80年ぶりの発見となります。現在、その遺伝子を解読する準備が進められており、医療研究や科学的知識の拡大に道を開くことが期待されています。
■光るカタツムリをタイで発見~80年ぶり世界で2例目 同時5種で確認
世界初の発光陸生カタツムリ(Quantula striata)は、1942年に日本の研究者である羽根田弥太博士によってシンガポールで発見されました。当時、これは世界で唯一の発光するカタツムリの種でした。
それから約80年後、タイのサラブリ県ケンコーイ地区の石灰岩地域で、チュラーロンコーン大学理学部生物学科のArthit Pholyotha博士率いる研究チームが再び発光陸生カタツムリを発見しました。このカタツムリは「Phuphania発光カタツムリ」と名付けられました。
研究チームはこの発見に関する情報を「International Mollusc of the Year 2024」コンペティションに提出し、世界中の科学者が参加する中で1位に選ばれました。
https://moty2024.senckenberg.science/en/で投票された上位3位の貝類とイカは以下の通りです:タイの発光陸生カタツムリ(1位)、波状の海の蝶(2位)、そして79歳の最古の生きた貝類であるクーサ・ファイブリッジ(3位)。
タイの発光陸生カタツムリの特別な点は?
日本の研究者が発見したQuantulaカタツムリは、緑色の光を連続して放つことはできませんが、口の下に小さな点としてリズミカルに点滅する緑色の光を放ち、動いているときにのみ見ることができます。一方、タイのPhuphaniaカタツムリは、緑色の光を連続して放つことができる点で独特な特徴を持っています。
陸生カタツムリの将来の研究
研究チームの一員であるPiyoros Thongkerd助教授は、陸生カタツムリの研究に加えて、チュラーロンコーン大学理学部の研究チームが「カタツムリの粘液」の医療上の利点、特にガーゼ包帯の製造に関する研究を行っていると述べました。
現在、研究チームはチュラーロンコーン大学医学部と協力して、陸生カタツムリのゲノムを研究し、粘着性のある粘液の生成に関与するタンパク質を見つけるための研究を進めています。これらのタンパク質の発見は、カタツムリ特有の粘液特性を生成する生物学的プロセスを解明し、将来的には効果的な医療製品の開発につながる可能性があります。
記事全文はhttps://www.chula.ac.th/en/highlight/174216/にてお読み頂けます。
‐
関連記事