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経済発展が続くタイ。首都バンコクでは高級ブランド店が入るショッピングモールが多数あり、高層コンドミニアムが次から次へとできています。しかし、そんな発展に取り残された貧困層がいるのも事実です。
そういった貧困層の生活のサポートをしている団体の1つが「バンコク・コミュニティ・ヘルプ・ファウンデーション(Bangkok Community Help Foundation:BCHF)」です。2024年6月の時点で、ボランティアの登録者数は647人、154もの企業や学校が協賛し、200万人もの人々を助ける活動を行ってきました。その活躍ぶりはCNNやバンコクポストなどのメディアでも紹介されています。
同ファウンデーションが創設したのは2020年4月。創設者は長年タイに住みレストラン業などのビジネスを成功させているフリソ・ポルダーヴァートさんとグレッグ・ラングさんの2人です。
オランダ出身のフリソさんがタイへ初めてやってきたのは何と11歳の時。一番の友達であるオランダとタイのハーフの友人の家族に誘われタイに来たそうです。そしてタイに魅了され、高校卒業後、タイへ移住することになりました。それが14年前のことです。映像関係の勉強をしていたことからタイでそれ関連の仕事を始め、会社を設立、テレビや コマーシャル ミュージックビデオ、また、最近では ソーシャルメディア用の動画などを制作しています。一方、ディナー・イン・ザ・スカイという空中で食事を楽しめるという奇想天外なアイデアを考えつき、それが爆発的にヒットしました。
また、もう一人の創設者であるアメリカ出身のグレッグさんはバンコクで有名メキシコ料理チェーンのサンライズ・タコスを経営しています。
コロナが猛威を振るっていた頃、この2人の元へ、 バンコクでも貧困層が多いクロントイ地区の人たちがやって来ました。
「コロナ禍でレストランは休業しているようですね。もし可能なら今だけキッチンを使わしてもらえませんか?」と相談にやってきたのです。
フリソさんとグレッグさんは実際にクロントイを訪れ、そこで人々の悲惨な生活状況を実際に見て、「お世話になってきたタイの人たちを助けたい!」という思いが高まり、同ファウンデーションをスタートさせました。
主たる活動
・不要な衣類・家具・家電の回収・収集
・ボランティアによる炊き出し・スラム地域でのご飯の配布
・子供たちや学生への奨学金提供
・無料の英語の授業
私たち日本人にも出来ることがあるのでしょうか?もちろん、たくさんあります。
①不要な中古品の寄付
衣類、オモチャ、本、家具、電化製品など何でも構いません。「こんな風に古かったり、壊れていても大丈夫かしら?」と物怖じしないでください。それを有益に使ってくれる人々が必ずいます。スクンビット周辺を含め15か所の回収スポットがあって、そこに持ち込んで貰うことも出来ますし、無料のピックアップサービスも行っています。詳細は同ファウンデーションのホームページをご覧ください。
②寄付
同ファウンデーションのホームページに掲載されているQRを使えば簡単に寄付金を送付することが来ます。貧困家庭の子供の奨学金スポンサーになることも出来ます(年間4,850B)。
③ボランティア
毎週火曜日~日曜日に行っている炊き出しの用意や配布を手伝うことが出来ます。同ファウンデーションにメールや電話で申し出てください。
Bangkok Community Help Foundation:BCHF
[住所]
23 Sukhumvit 10 Alley, Khwaeng Khlong Toei, Khlong Toei, Bangkok 10110
[電話]
(+66)84 539 7380
[メール]
Info@bangkokcommunityhelp.org
[ウェブ]
https://bangkokcommunityhelp.org/
https://www.facebook.com/BkkCommunityHelp
https://x.com/BKK_community
https://www.instagram.com/bangkokcommunityhelp
[取材・撮影・記事作成 梅本昌男]
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