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2024年で24回目を迎えたタイフェスティバル東京。毎年、GW明けの週末、腕自慢のタイ料理屋さんが屋台を出し、タイの食品メーカーや、雑貨屋さんのショップもずらり。そして、何と言っても代々木公園のメインステージで行われるタイのトップアーティストによる公演は、日本在住タイ人もタイ好きの日本人も出演者発表を心待ちにするほど人気です。
タイのアーティストの間でも日本のタイフェスティバルに出演することは特別だという認識が強く、出演することはある種ステイタスになっているほどのスペシャルイベント。
そんなこともあり、2024年は最新のタイ音楽シーンをけん引するアーティストが集結しました!
その中でも特に日本と縁が深いアーティストと言えば、タイのAKB48の海外グループ、バンコクのBNK48と、チェンマイのCGM48ではないでしょうか?
2017年11月にリリースされたBNK48の「恋するフォーチュンクッキー」がタイで爆発的にヒット。一躍国民的アイドルとなり、2018年5月のタイフェスティバル東京に登場した際には、大変な話題に。
コロナ禍を経て、近年タイではアイドルだけではなく、K-POPに影響を受けつつもタイ語独特の音発と、脈々と受け継がれているタイミュージックのメロディラインが活かされたT-POPを歌うガールズユニットや、ラップやダンスを駆使したかっこいいガールズユニットも増えました。
聴く側もパフォーマンス重視、音楽重視となっていき「ただかわいいだけのグループ」を求めなくなってきています。それはとても喜ばしいことです。
BNK48とCGM48は、AKB48グループの運営モデルとJ-POP、制服スタイルのコスチュームをタイに浸透させたパイオニア。今もJ-POPアイドルが好きな人たちの絶大な支持を受けつつも、そこに甘んじていませんでした。
ただ2023年秋に絶対的キャプテンのチャープランが卒業、そして2024年4月は2期生が全員卒業と、このところ心配な出来事も。
しかし!BNK48とCGM48は強く、そして革新的でした。
今回、誰もが驚く斬新な新曲を引っ提げてタイフェスティバル東京のステージに帰って来たのです。
さらにメンバー構成もこれまでにない新しさ。
BNK48とCGM48は毎年恒例の登場でありながら、常にサプライズを用意してくれているような驚きの変化をプレゼントしてくれます。
ステージを終えたばかりの選抜メンバー6人を直撃しました!
ーータイフェスティバル東京の出演は、このところBNK48+CGM48のメンバー構成ですが、毎回選抜でメンバーが全て入れ替わってしまいますよね?
今回のメンバーもタイランドハイパーリンクスでは「初めまして」なので、自己紹介代わりに日本で買って帰りたいものを教えてください。
Sita(シター):CGM48のSitaです。日本で目薬を買って帰りたいです。
ーーあれ?タイにも目薬売ってるじゃないですか(笑)?
Sita:あるんですけど(笑)…日本ほど爽快感がないというか、タイの目薬は日本の目薬みたいに目がすぅっと冷たくならないんです。
Lookked(ルークゲー):CGM48のLookkedです。えーっと…まだ何を買うか決めてないです(爆笑)。
ーーえ(笑)?
Lookked:でもとにかくいっぱい買って帰りますよ。
ーー超円安ですからね。良いもの買って帰ってくださいね。
Champoo(シャンプー):CGM48のChampooです。「スクイーズ(モチモチの触り心地のウレタン製のおもちゃ。握りつぶすと元に戻る)」を買って帰りたいです!実はもう10個以上買ったんですけど、まだまだ買います!
Nenie(二ー二ー):CGM48のNenieです。私はコンタクトレンズを買って帰りたいです。日本のコンタクトレンズは目がキラキラして見えるんですよ。凄く目がきれいになるんです。
Hoop(フープ):BNK48のHoopです。私はウニをたくさん買って帰りたい(笑)!
ーーウニ!?タイで空港の検疫は通るのかな(笑)?
Hoop:持って帰れないです(笑)。だから日本で食べられる時に、たくさん食べて帰ります。
ーータイでも食べてますか?
Hoop:食べるんですけど、日本より高いです。
ーー円安だから何もかも日本の物が安く感じますよねえ?
Hoop:そうですねー(笑)
Kaning(カニン):CGM48のKaningです。私はアニメのオフィシャルグッズを買って帰りたいです。
ーー何のアニメですか?
Kaning:「ハイキュー!!」です。
ーーHoopさんは2024年3月に、BNK48のキャプテンになったばかりなんですよね。2期生が全員卒業したり、何かと慌ただしい時期だったと思うんですけど、大変だったんじゃないですか?
Hoop:大丈夫です。
BNK48とCGM48は、先輩たちが基礎を作ってくれた強い絆で結ばれたコミュニティーです。支配人のチャープランさんも、アドバイスをしてくれるし、手伝ってくれます。
相談にも乗ってもらっていますが、新しいことにチャレンジさせてもくれます。
だから、キャプテンに選ばれても、大変だなぁと思うことはありません。
ーー今回びっくりしたんですけどBNK48からはキャプテンのHoopさんが1人、あとは全員CGM48なんですね?このメンバーが決まった時、どう思いましたか?
Hoop:凄く面白いと思いました。私は今までずっとBNK48のメンバーとパフォーマンスしたり、BNK48のメンバーと過ごしてきたので、今回はCGM48のこのメンバーとご飯を食べに行ったり、仲良くなることで、本当に楽しく過ごせました。
BNK48だけの新曲のシングル曲のレコーディングや、MVを作る時よりも遥かに新しい体験ができたと思います。
ーーCGM48的には大躍進ですよね。メンバーの皆さんはどう思っていますか?
Kaning:本当に興奮しましたよ!ファンクラブの皆さんの協力があってのものなので、感謝しかありません。
Nenie:初めてのタイフェスティバル出演という、本当に新しいチャンスをいただいたので、とてもありがたいです。そのために日本語も勉強しました。
――おお、凄いですね!
Nenie:ファンの皆さんの声援が嬉しいです。
Champoo:日本に来たかったので本当に嬉しいですよ。日本の全てに感動しています。これもファンの皆さんに選んでいただいて、掴んだチャンスですね。
東京にも、そして他の県にも、また行きたいです。
Lookked:タイフェスティバル東京は本当にスペシャルイベントなので出演できることが嬉しいです。
私はCGM48の2期生で、今年がまだ2年目なのに、ファンの皆さんが私に投票してくれてうれしい。この期待に応えて頑張って活動していきたいです。
Sita:実は去年はタイフェスティバル東京を見に来たんですよ。
ーーそうだったんですか?
Sita:今年はこんなに素晴らしいフェスの出演に、選抜で選んでいただいて、感謝の気持で一杯です。去年はCGM48 にとってとても良い年だったんですよ。日本の方にも、CGM48をもっと知ってほしいので、先輩たちに負けないように頑張ります。
ーー今回のメンバー構成で工夫したり、話し合った点はありますか?
Hoop:そうですね…実はBNK48とCGM48のダンスの先生は別々なんですよ。同じ曲でも少し違うんです。
ーーあっ!そうだったんですか?
Hoop:はい。だから「どっちの振り付けでやろうか?」という調整はありましたね。
ーーバンコクでレッスンしたんでしょうか?
Nenie:チェンマイとバンコクでそれぞれ練習して、タイフェスティバル前にバンコクで練習してから来ました。
ーー選抜制だとチームワークはどうやって作り上げていくんですか?
Sita:CGM48の2期生とBNK48 の3期生(Hoopは3期生)はメンバーに加入した時期がそんなに離れていないので、元々仲が良いんです。
イベントでよく一緒になることも多かったので、一から仲良くなる、という感覚ではなかったですね。
ーー毎回短期間の滞在だと思うんですが、今回はどこか観光には行けましたか?
Sita:Kaningと一緒に鎌倉に行ってきました。いつも東京しか来ないから、別のところにも行ってみたいなあと思って。今回は少し時間に余裕があったんですよ。
ーー鎌倉ではどんなプチ旅行を楽しめました?
Sita:ウォーキングストリートを歩きました。
ーーああ!小町通ですか?
Sita:はい!
ーー他のメンバーはその間、何してたんですか?
Hoop:残りのメンバー4人で、渋谷と原宿をプラプラしてました。食べたり、買い物したり。タイで人気があるんですけど、ポップマートのグッズを友達に頼まれて買いました。
Nenie:LABUBUというキャラクターです。
ーーな、なんだか、大量にショッピングしてる雰囲気が伝わってくるのですが(笑)。
一同:(爆笑)たっくさん買いました!
ーーまあ、あとは帰国までに何を食べて帰るかですね(笑)?
Champoo:焼肉だよね~。
Nenie:日本はやっぱり、焼き肉が有名じゃないですか。焼肉をたくさん食べて帰りたいな(笑)。
Hoop:私はもうウニのことしか考えてないです。豊洲のウニ丼~。
ーーもう、Hoopさんは完全にウニ中毒ですね(笑)。あれ?もう豊洲には行ってきたんですか?
Hoop:はい、もう行ってきました(笑)。
ーーBNK48とCGM48って寮に住んでいるって言うのは本当ですか?
Hoop:寮生と、そうではない子がいますね。
ーー寮に住んでいる人〜。
Lookked&Champoo&Nenie:(手をあげる)
Sita:CGM48の場合は、初期メンバーは全員寮生でしたね。今は違いますけど私も最初は寮生でした。コミュニティルームやテレビを見る部屋があって、あと、みんなが大好きな猫が沢山います。
ーー猫カフェならぬ猫寮ですね(笑)。天国じゃないですか。
Nenie:今はチェンマイに住んでいない子が入ってます。
Champoo:ルームメイトもいるしそれで仲良くなっていきますね。「みんな何が食べたい?」って集まって決めて、食べたいものをデリバリーすることもあります(笑)。
レッスンもレッスンルームがあるんですよ。
交通費はかからないし、家賃も不要だし、ありがたいです。
ーー日本の寮は門限や消灯時間があるんですけど、ありますか?
Hoop:BNK48にも寮があって、家が遠い子が寮に入っているんですけど、冷蔵庫はみんなでシェアしなきゃいけないから、飲み物や食べ物はきちんと自分で管理しなきゃいけないんですよ。
ーー自分のアイスクリーム取られたら、イヤだろうな…(笑)。
Hoop:そうですよね(笑)。門限も何時までに帰らなければいけない、寮を出て良いのは、何時からっていうのも決まっています。許可も必要なんですよ。
ーー厳しい!
ーーここ数年、タイにはたくさんのアイドルグループやガールズユニットができましたよね。BNK48とCGM48が他のグループに負けていない所はどこだと思いますか?
Hoop:BNK48とCGM48はどこよりも、とても絆の強いグループだと思ってます。先ほどの寮生の話じゃないですけど、厳しい規則の中で、同じユニフォームで統一して、活動を行っている他にはないグループだと自負しています。
例えば、私たち以降に同じように厳しいルールや統一したユニフォームで活動しているグループは出てきていますが、私たちがパイオニア的存在だという誇りがあります。
Sita:日本のAKB48の海外姉妹グループとして、J-POPとT-POPを融合させた曲やパフォーマンスを披露していますけど、バンコクとチェンマイという私たちの故郷らしい表現ができるのも、私たちだけだと思います。
選抜総選挙や、ハイタッチイベント、ファンの方と沢山触れ合える機会があるので、ファンの方とも絆の強いコミュニティができているグループですね。こんなグループはタイでは絶対に私たちだけです。
ーーBNK48とCGM48と言えば、やっぱり日本のカルチャーとしてのアイドル文化が、タイに渡ってタイで進化したグループじゃないですか。日本でもっと見る機会があったら、日本のAKB48グループのファンの方も楽しいですよね。
Hoop:本当は日本でもライブがやりたいんですよ。今回も、日本のファンの方がリハーサルの日にも駆けつけてくださったんですよね。私たちはまだ本格的に日本で活動もできていないのでとても感動しました。
だから皆さんの前でライブをやってみたいですねえ。
Hoop:今回新曲の「น่ายักแบบนี้ เป็นของเธอนะ(ナーヤックベッブニー ペンコーントゥーナ)」をこのタイフェスティバル東京2024で初披露しました。
Hoop:オリジナル曲で「ナーヤック(鬼の仮面)」がテーマです。作詞・作曲・編曲・プロデュースはタイの古典楽器のスペシャリストでもあるKeng Tachaya(ケン・タチャヤ)さんが手がけてくださったんですよ。
アイドルらしいメロディや歌詞ですが、タイの古典的な音楽のアレンジでこれまでにない楽曲です。衣装はソンクラーンの女神をイメージしていて、タイのオリジナリティが全面に出ていませんか?
今日はステージでもKengさんと初めてライブでコラボしたので、楽しんでもらえたんじゃないかな~?って思っています。
ーーだから迫力満点のKeng Tachayaさんが、アイドルみたいにリボンをたくさんつけた衣装で共演してたんですね(笑)。めちゃくちゃかわいかったです。思わず「ナーラック(かわいい)」って声をかけちゃいました(笑)。
Hoop:そうなんです(笑)。
タイ語では「かわいい」を「ナーラック(น่ารัก)」と言いますが、ちょっと砕けた感じで言う時には「ナーヤック(น่ายัก)」って言うんですよ。今回の曲のテーマは「ナーヤック(鬼の仮面)」ですけど、作ったKengさんが仕掛けた言葉遊びです。
とても面白い内容なので、この曲を聴いて気に入ってくれたら、選抜メンバーのSNSをフォローして応援してほしいです。そして、できれば日本でもライブをしたいです。
それから日本の皆さんにはこの曲を通して、タイをもっと好きになってほしいですね。タイは食事も美味しいし、観光スポットもたくさんあります。ぜひタイ旅行にも来てほしいな。
来年のタイフェスティバルもまたBNK48とCGM48を呼んでいただきたいです。その時にはまた驚いてもらえる新曲を披露できたらいいなと思います。
取材を終えて――
毎年、制服モチーフのコスチュームでタイフェスティバル東京で再会することが、当たり前だと思っていたBNK48&CGM48。2024年は日本からタイへ旅立ち花開いた日本のアイドルの姿を、良い意味で裏切り、タイの正月ソンクラーンの象徴である女神となり、タイフェスティバル東京のメインステージに舞い降りました。
歌詞も非常にユニークで、通訳さんのお話しでは「あなたはいつも怒ってしかめ面ばっかり。こんなにかわいい私があなたのものなのだから、怒らないで。私にはあなたしかいないよ」という歌詞なのだそう。
「ナーヤック(鬼の顔)」と「ナーラック(かわいい)」「ナーヤック(น่ายัก)」を多用し、同音異義語の言葉遊びを展開しつつ、可愛らしいカップルの会話を描いているのです。
Hoopさんもインタビュー中に話していましたが、現状に留まらず新しいチャレンジをしつづけるからこそ、BNK48とCGM48は唯一無二の日タイの魅力がぎゅっと詰まったアイドルとして、輝き続けているのでしょう。
今後のBNK48とCGM48はどう進化していくのでしょう。ワクワクが止まりません。
[取材・文:吉田彩緒莉(Saori Yoshida/Interview・text)]
[通訳:Boy In Tokyo]
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