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ウイルス学者であるチュラロンコン大学医学部のヨン・プーウォラワン博士は自身の公式Facebookページで2023年12月27日、バンコクでのジカ熱の拡大についての警告を発しました。
ヨン博士によると、主にヤブカ属の蚊によって媒介されるジカウイルスがバンコク都内で猛威を振るっており、症状はデング熱に似ているものの、重症度は低い可能性があると明らかにしました。
ヨン博士はジカ熱について「ほとんどの症例は発疹、発熱、関節痛、結膜炎、倦怠感、2~7日間続く頭痛などの典型的な症状を示すが、一部の人では呼吸不全につながる重篤な合併症が発生する可能性がある」と警告しました。
また、妊娠中のジカ熱感染は、小頭症、先天奇形、早産、流産などの結果を引き起こす可能性があります。さらにジカウイルスは、成人と子供の両方において、ギラン・バレー症候群、神経障害、脊髄炎との関連性が指摘されています。
ジカ熱の予防策は、蚊に刺されないこと。明るい色の服で体を覆い、虫除けを使用するなどし、蚊の繁殖地になっている水たまりなどの排除も必要です。
ジカ熱(ジカウイルス感染症)は、蚊を介して感染。性行為により男性から女性へ感染した例もあります。
蚊に刺されてから数日後に、軽度の発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛等の症状が見られた場合は、検査をすることが望ましいようです。
なお妊娠中に感染すると、胎児に小頭症等の先天性障害を来すことがあります。
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