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神話の大蛇ナーガ。タイでは寺院にその像が飾られていたり、境内の階段の手すりになっていたりしているのでご覧になった方も多いと思います。
一体、このナーガとは何なのでしょうか?
インドのヒンズー教や仏教の神話に出てくる物が起源とされ、半身半獣、人間と蛇の合体した物とされています。オスはナーガと呼ばれ、メスはナーギと呼ばれます。
有名なブッダとのエピソードは以下のようです。
『ゴーダマ・ブッダが菩提樹の下で瞑想を始めて6週間が過ぎた時、空が暗くなり7日間驚くほどの雨が降り続けました。そこに地底にある冥界からナーガ一族の王であるムラシンダが現われ、その7つの頭を傘替わりにしてブッダを守りました。雨がやむと、ムラシンダは人へと姿を変えてブッダへお辞儀をし、また冥界へと帰って行きました。』
仏教の伝来と共に東南アジア各地へ伝わり、それぞれに変化して行きました。
タイの場合、ナーガは水を守る守護神として崇められています。聖なる存在で超自然的な力を持っています。寺院以外でも、川や運河の前などに像が置かれたりしているのはこの言い伝えのためです。
また伝説によると、メコン川とナーン川は2匹のナーガの王が土地を切り裂いて出来たものだとされています。メコン川では毎年謎の灯かりが宙を飛ぶ現象が起きていて、これも川に住むナーガの行いとされています。
こういったナーガ伝説とタイとの関わりから、2022年11月には「ナーガをタイの象徴に指定する」という提案が内閣により承認されました。
ナーガという名前とブッダとの関わりぐらいしか知りませんでしたが、その背景にはいろんな物があるんですね。
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