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先日、ソンクラー県にあるサミラービーチの黄金の人魚像「ゴールデン・マーメイド」をご紹介しましたが、このビーチには他にも有名な像があります。それは「ネコとネズミの像」で地元に伝わる物語がモチーフになっています。
昔、昔のこと。中国人の商人がタイへの長い船旅の間の供としてイヌ、ネコ、ネズミを連れていました。
「あ~、もう海の上はウンザリだよ。いつも波で揺れてばかりでさ、落ち着きやしない。俺は陸の上の方が良いよ」とネコが言いました。
それにイヌとネズミも同意。
「でも、陸までは遠いぜ」とイヌ。
「あれ、使えばいいんじゃないか?」とネズミが指さした先には魔法の水晶玉がありました。この水晶玉には持っていれば絶対に溺れないという魔力があるのです。
3匹は中国人の商人の目を盗んで水晶玉を奪い、船から海へとジャンプ。陸へと向かって泳ぎ始めました。
「俺にその水晶玉を寄越せ」とネズミにネコは言いました。
「いやだよ、あんたの方が大きいからまだ力があるだろ。頑張って泳ぎなよ」とネズミ。
「もう疲れてきたんだ、それを寄越せ!」とネコはネズミの水晶玉を取り上げようとします。ところが、2匹が揉めている内、水晶玉は水中へ落ちてしまいました。
結局、疲れ果てたネコとネズミは溺れてしまい、ネコ島=コ・メーウ (เเกาะแมว Koh Maew) とネズミ島=コ・ヌー (กาะหนู Koh Noo)という2つの島になりました。
最後に残ったイヌは何とか岸までたどり着きますが、疲労のために死んでしまい、カオ・タン・クアン (เขาตังกวน Khao Tang Kuan)という丘になりました。
一方、水晶玉は海底で粉々に壊れ、それが岸に打ち寄せて水晶の海岸=サイケオビーチ( หาดทรายแก้ว Sai Kaew Beach)になりました。』
ネコ島とネズミ島はサミラービーチの銅像から北に数キロの沖合にあります。またカオ・タン・クアン丘は南西に約650メートルの場所にあって徒歩圏内です。サイケオ・ビーチもサミラービーチの北西約8キロにあります。
ネコとネズミの銅像を見た後、それぞれを見て回っても良いかもしれませんね。
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