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タイ王国陸軍は、タイ・ミャンマー国境の警備に派遣された兵士の間でのマラリア感染に関する懸念に対処するための措置を講じました。陸軍はこのほど、全兵士の健康を確保するため、ターク県とカンチャナブリ県の国境地帯におけるスリヤ川作戦(SRO)のためのスラシー任務部隊からの部隊の交代を発令しました。
陸軍報道官は、SRO要員がナレスアン任務部隊の下で活動するラチャマヌ高速展開部隊の要員に置き換えられたと発表し、この変更は主にマラリア感染の増加に対処することを目的としていると付け加えました。
健康リスクを軽減するために、陸軍軍医局はSROに関わる職員の健康状態を注意深く監視しています。 兵士には、パトロールに出発する前にマラリアから身を守る方法に関する情報も提供されました。
陸軍軍医局次長は最近、作戦に関与した兵士のマラリア検査を実施するためSRO基地を訪問。 同氏は、マラリアに感染していることが判明した兵士は直ちに最寄りの病院に搬送され、必要な治療を受けると述べました。
マラリア
マラリア原虫をもった蚊(ハマダラカ属)に刺されることで感染する病気です。
世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、2018年11月に公表された統計によると、1年間に約2億2000万人が感染し、推計43万5,000人が死亡しています。日本でも60人前後が輸入感染症として届け出られています。
1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。
マラリアには5種類(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア、サルマラリアPlasmodium knowlesi)があります。その中でも、熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至ります。脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症がみられます。
出典:厚生労働省検疫所FORTHホームページ
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