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私はこれでリタイアメントしました(2)|タイの変人ポーにインタビュー

2023年1月18日 配信
私はこれでリタイアメントしました(2)|タイの変人ポーにインタビュー

変人ポー/右(撮影:越佐龍馬会)

タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人) 



リタイアメント・時間の攻略法(第二回)

40代前半にしてリタイアした変人ポーにリタイアメントの秘訣を聞いていたら、それはそのまま商売の秘訣と、もう一つの意外な答えが返ってきた。今回は全三回に渡っての連載とする。

 

商売の秘訣

梅:その、時代に見合った商売の秘訣ってなんなんですか?

変:その前に、ありがとうの反対語って覚えてます?

梅:「あたりまえ」でしたね。ありがとうは「有り難い」から来ていると知った時には感服しました。

変:はい。では商売の秘訣とはズバリ、おもてなしです。はっきり言っておもてなしは儲かります。おもてなしは儲かる事を目的としていないのであくまでも「結果的に」ではありますが、儲かります。そしてそれは、これから世の中が便利になればなるほど「あたりまえ」が増え「ありがとう」が減っていくが故に、いよいよ顕著になっていくことでしょう。

梅:そこまで言うおもてなしが儲かる根拠を教えてください。

 

おもてなしが儲かる仕組み

変:私が実証済の実体験をお話しましょう。前回も話にあげた民泊を、バンコクとチェンライで私は合計8部屋ほど運営していたことがあります。ゲストが10人いれば10通りの意見があり、100人いれば100通りの感想があります。ここに着目した私はゲストからの問合せ、リクエスト、クレーム、感想などを集めまくり整理したコンテンツをすべてWEBサイトに反映していきました。例えば、新しい問合せがある度にそれを更新すれば、次回から同じ問合せはそのWEBページをコピペするだけで済むからです。

梅:たしかに、それならスマホでも対応できそうですね。

変:「自転車に乗りたい」とリクエストがあれば自転車を購入し、「レンタルバイクは近くにある?」とニーズがあればバイクを購入、それぞれをレンタルしました。 鍵の受け取り方がわかりにくいというクレームがあれば速やかに改善し、観光情報が良かったという高評価レビューがあれば、チェンマイやプーケットなどのタイ主要観光情報もコンテンツを増やして充実させました。英語ブログも更新して現地在住者ならではのタイ旅情報を発信していきました。WhatsApp, WeChat, Viber, KakaoTalkなど各国特有のチャットアプリにも抜かりなく対応。元ホテルマンだった経験を活かして荷物の預かり(クローク)サービスを導入したり、チェックイン前とチェックアウト後のタイ国内におけるコンシェルジュサービスも提供しました。近所のマッサージ屋や各レストラン、薬局その他ショップ情報も積極的にPRしていたので近所からの評判も良かったです。それから、タクシー運転手と組んで空港までの送迎サービス、市街観光サービスも行いました。そのほか、お隣近所の屋台と組んでのタイ料理教室だったり、山岳民族である妻を起用して手作りブレスレットのワークショップといった体験サービスも売っていきました。

梅:すご……。民泊でコンシェルジュですか、民泊の域を超えてますね……

変:旅先の異国の地、それも英語も通じないローカルのバス路線でスマホを失くしてしまったら誰でも不安ですよね。そんなことにも親身になって探してあげるんです。遺失物案件は何度かあり、無事に見つかったケースも見つからないケースもありましたが、民泊はゲストとの距離感が近いためか、いずれもホテルマン現役時代より感謝された感は大きかったような気がします。

梅:しかしどうやってそうしたアイデアが生まれて来るのでしょう?

変:だから言ってるじゃないですか。お客さんが教えてくれるんです。そのままの答えを単刀直入に言ってくれる時もあれば、ヒントをくれる時もあり、謎かけのような時もあります。お客さんの生の声に耳を傾け、心からの思いやりをもって接すれば、自ずともてなす道は見えてきます。それが、おもてなしです。
大丈夫ですよ。人に喜んでもらう事は自分も嬉しいことなので、「いかにしたら喜んでもらえるか?」を考えることは至極楽しいことです。

梅:そんなに特別なこと、難しいことではないってことですね。

変:はい。ともかく、こうして私はゲストからの声を集めまくってWEBサイトをアップデートし、あとはスマホ応対しただけで平均稼働率90%をキープできていました。そして時は経ちWEBサイトが充実すればするほど、私がこの民泊サービスに使う時間はどんどん減っていきました。

梅:商売の秘訣としてまとめるとどんな事が言えるでしょう?

変:商売というのはどんな商売でもモノかサービスを提供する売り手がいて、その価値にお金を払う買い手がいます。つまり、いつの時代にもどんな仕事でも「お金を払う存在」がいるので商売が成り立ちます。であれば、この買い手に、より「有り難い」と感じてもらうことが私が言う商売の秘訣です。

梅:そのためにも、おもてなしというわけですね。

変:その通りです。今回の話には二つの教訓があるんですが、わかります?

(続く)

変人ポー
本名:苅部俊雄
1978年、神奈川県生まれ。専門学校神田外語学院(KIFL)卒業。2002年に初めて来タイ、タイ在住歴は合計で14年。2000~2015年までの下積み時代には27回転職、26回引越、5ヶ国に住み、5社の起業を経て現在に至る。2010年、NPO法人日本PR(東京都)理事長。2017年、一般社団法人全国龍馬社中第189番加盟タイ龍馬会会長。2022年、『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』(共に幻冬舎)を二冊同時出版。

<内容紹介>
変人ポーの人間力
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!

変人ポーの平和論
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!

全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!

『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。

ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。

「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」

よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。

また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。

本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。

<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>

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