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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
変人ポーと話していると「他人(ひと)のせいにしているから不満となる」といったフレーズがよく出てくる。言われてみると納得する部分もあるが、正直、その真意を測りかねているので今回はその点を深掘りしてみた。
変:真意もなにもそのままなんですが、まあ不満のメカニズムと言いますか、その仕組みを考えたとき、その人が本質的に他力本願の体質であるから、それが叶わなかった時に他への不満となるんです。
梅:他力本願ですか……仏教用語ですね。例えを教えてください。
変:仏教用語であっても、これはタイではむしろ少ないですが、例えばストライキってあるじゃないですか。欧米でよく見られるこのストライキは「給料上げろ!」とか言って仕事を皆で放棄するやつですね。
梅:なるほど。他力本願でいるから、その不満が会社に向かって爆発しているわけですか。
変:次はタイでもありましたね、デモです。空港封鎖となった時は大変でしたね。
梅:あれはその不満が、政府に向けられていたケースですね。
変:あとはこんなんでもいいです。タイにいる日本人の仕事は、納期管理という業務に携わることもあります。例えば、ラーメン一杯作るにしても、秒での時間管理があったりします。それを他力本願でやっているとこのラーメンの場合、味は落ちるというセオリーですね。
梅:政府のせいにするような大きな規模から、ラーメン一杯といった身近なものまで、色々とあるということですね。
変:色々というか、キリないですよ。芸能人のインスタにいちいちケチつけてわざわざ悪口コメントするような輩というのは、その積もり積もった不満が自分の中では処理しきれずに、そのはけ口として、全然関係ない悪口コメントでその不満を垂れ流しているようなものです。その悪口は、他への不満が溜まっている自分のせいです。決してその芸能人のせいではありません。
梅:それでは、自分のせいにすれば本当に、どれも上手くいくものなんでしょうか?
変:いきますとも。では一つずつ、見ていきましょうか。
まずストライキですね。自分の無能を棚に上げて会社のせいにして且つ仕事を放棄して時間の無駄遣いをする代わりに、自分のせいにすれば自ずと自分の無能さに気付くというものです。あとは自分の無能を改善すれば、この話は解決ですよね。何故なら、このストライキの直接原因は給料が低いことが問題であったとしても、根本原因はその人が無能だからです。そうした無能は例え転職したとしても、その根本原因を改善しない限り、どこの会社でも給料は低いまま、その問題が解決されることはありません。
梅:何やら耳が痛い話ですね……。
変:デモに関しては、働きアリの法則で考えてみましょう。自分がそれをやらなくても、どうせデモをする体質の人は他にいるんです。であれば、デモは彼らに任せて、自分はその時間を有効活用して他のことをしましょう。自分がソレソレとその踊りに加わっても、踊り子が一人増えるだけです。であれば、時間の無駄遣いをしようとした自分であったり、選挙で選んでしまったその国民の一人である自分のせいにすれば、その行動もすぐに改めることができるというものです。自分の行動は自分次第ですからね。
梅:でも、そうやって自分のせいにしたところで、自分への不満が今度は溜まっていくんじゃないんですか?
変:それこそが本望なんです。はっきり言って、自分に満足したらその人に成長はありません。たまには息抜きも必要ですが、自分への不満を利用して自らを改善していくことですね。
梅:しかし、自分のせいにするから自己嫌悪に陥り、リストカットなどの自傷行為や果ては自殺、なんてことにも繋がっていくんじゃないですか?
変:だからこそ、はじめに必要不可欠なのが自己肯定感ですね。詳しくは『人間力』を見てください。
梅:スミマセン。そこは本の『人間力』に詳しいということですね?
変:はい。では話は元に戻して、続いてはラーメンでしたね。ラーメンの作り方を、文化の異なる外国人にいくら教えても、なかなか他力本願では難しいでしょう。なので、外国での飲食の業界では抜き打ちチェックが大切なんですよね。この場合、もしそのラーメンの味が落ちることになれば、抜き打ちチェックを怠った日本人責任者のせいです。
梅:芸能人のインスタへの悪口も、そうですか?
変:そこはもう、論外ですよね。インスタだけじゃなく、あらゆるコメントにわざわざ自分の人生時間を浪費して悪口を書くような人たちの最大の損失は、そうした思考パターンに自らおとしめていることですね。この思考パターンはそれが習慣となるために四六時中、いつでもどこでも損失であり続け、その人の現実を歪んだものにし続け、その人生を着実に蝕んでいきますのでタチが悪いというものです。
なのでもっと身近な表現で言うと、「他人(ひと) に期待しないこと」です。それを期待するから、それが叶わなかったときにその人への不満となるんです。
梅:それは政府や会社、他人(ひと)を信用するなということですか? もしそうなら、例えば選挙に行く必要性も疑わしくなってきますけど?
変:いやいや、期待しないからと言っても他人(ひと)を信用するなというわけではないし、選挙は行くべきですよ(笑)。そうではなく、“他に依存するな”ということです。依存してしまうと、仮にそれがコケた場合、自分もコケるしかありません。自分がコケた時に、他のせいにしても何も変わらないし、誰も助けてはくれませんよ。自業自得ってやつです。それこそ、自分のせいだからです。だから、依存はキケンなんです。
梅:たしかに。そう言われれば“国”ですらコケる現実が、近年でも実際に起こっていますね。それに今回の話は、相手は変わらない。変えられるのは自分だけ、ということでもありそうですね?
変:その通りです。厳密に言えば、その相手は果たして変わるかも知れません。ただし、時間がかかり過ぎるんです。であれば、それはどうせ行動に起こすであろう働きアリに任せて、己は自分のせいにして時代に見合った変化をしていくことで、成長していくんです。成長、成長と何度も私が言うのは、いまの時代、現状維持とはすなわち、衰退を意味するからです。
だとしたら、物事を他人(ひと)のせいにするのと自分のせいにするのでは、どちらが賢いやり方か、もう明らかじゃないですか?
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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