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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
累計で在タイ14年となる変人ポーは、これまで二度ほどタイを離れたことがあると言う。つまりはタイ移住を決心したのは三度目となり、現在に至るということだ。何故、タイに戻ってきたのか、その理由を聞いてみた。
変:私がタイに戻って来るのはずばり、タイ人に魅せられてしまうからですね。どうも、ダメみたいです(笑)。
梅:それだけですか? 思っていたより全然シンプルでした。
変:そんなものですね。ただ、少し真面目に言うとサバーイ・サヌックの精神にはリスペクトをしています。
梅:こないだもそれ言われてましたね。たしか「タイ人は職場にサバーイとサヌックがないと会社に来なくなる」でしたっけ。
変:タイの人たちが重きを置く価値観ですからね。でもそれって、どこの国だろうがどんな文化だろうが、人間にとって大切な価値観だと思うんですよね。特に我々日本人には見習いたい精神かと思います。
梅:なんかおもしろそうですね。詳しく教えてください。
変:まだ下積み時代であった当時の事です。そこはタイの職人さんが200人くらいいる会社で、朝出勤すると多くの職人さんが会社の周りで朝食を食べているんです。
職:「กินข้าวหรือยัง?(ご飯食べた?)」
変:「กินแล้วครับ(食べましたよ)」
職:「กินอะไร?(何食べたの?)」
変:「ขนมปัง…(パン)」
職:「นั่นคือไม่ใช่ข้าว!(それご飯じゃないから!)」
そんないつもの会話をしていると、毎日マーマー(インスタントヌードル)を食べている職人さんがいたんですね。毎日食べているもんだからその日は聞いてみたんです。そんなに好きなのか?って。そしたら
職:「ไม่มีตังค์!(お金がないの!)」
と言って笑ってるんですよね。マーマーは5バーツで買えますから、月も後半になるとその子…あ、女の子なんですが給料日近くになると毎日マーマーになるっていう……で、周りもそんな会話を聞いてどっと湧くんです。これってタイ独特の日常風景ではないですか。
梅:たしかに、タイで住んでいるといつもの感じですよね。少なくとも日本ではあり得ませんね。
変:貯金があと数百円、数千円であれ程笑っていられる人はそんなにいないでしょう、日本では。翻って見れば例えお金を持っていなくても、サバーイ・サヌックはきちんと持っているんですよね。
というわけで、サバーイ(สบาย)を楽(ラク)と考え、サヌック(สนุก)を楽しいと考えた時に、共に当てられる “楽” という字は、いま私の人生におけるテーマとなっています。そんなタイの人たちの生き様に魅せられて、私は今回もタイに引き戻されたのだと思います。
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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