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タイの大手化学企業PTT Global Chemical Public Company Limited(GC)とその子会社および関連会社(「GCグループ」)は、持続可能な未来を目指す意欲的な取り組み「Together To Net Zero(共に実質ゼロへ)」を発表しました。中期目標を大幅に引き上げ、現在の温室効果ガス排出量を2030年までに20パーセント削減し、2050年までには実質ゼロに向けて取り組みます。
すべての人々の生活の質の向上に取り組むグローバルな化学企業として、GCグループは、革新的な環境性能と先端技術を組み合わせた先駆的な取り組みをさらに推進するロードマップを本日発表しました。これは、SDGsの枠組みに従い、環境、社会、コーポレートガバナンス(ESG)のバランスを取りつつ、サーキュラーエコノミーの考え方を取り入れています。また、長期的に持続可能な経営を推進する「Chemistry for Better Living(よりよい暮らしのための化学製品)」に沿った持続的なリーダーシップを発揮していくためのGCグループのグローバルな取り組みの一環として新たに掲げるものです。
GCグループは、2030年までに最大10億ドルを投資し、その後も数十年にわたり投資を強化していく計画で、「低炭素化移行への枠組み」で策定する3つの柱により、事業を成長させつつ、本日発表した目標を達成していきます。
GCグループのCEO、Dr. Kongrapan Intarajangは次のように述べています。「本日、事業の成長とサステナビリティーの実現を戦略的に両立していく取り組み『Together To Net Zero(共に実質ゼロへ)』を発表できることを嬉しく思います。パリ協定による2050年までの実質ゼロの達成に向け、当社では明確なロードマップを策定し、2030年までの中期削減目標を20パーセントに引き上げます。さらに、当社のバリューチェーンにおける温室効果ガスを50パーセント削減する計画で、顧客やサプライヤーにもこの取り組みに参画するよう促していきます。気候変動は今日最大の課題の一つですが、GCグループは優れたサステナビリティー企業としてダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)の化学部門において2年連続で世界トップに選出されており、当社の持続可能なプロセスや取り組みをさらに最適化することで、上方修正した目標の達成に向けた体制が整っています。『低炭素化移行への枠組み』に注力し、当社のポートフォリオだけでなくバリューチェーン全体における二酸化炭素排出量を削減し、顧客企業の排出削減を支援します」
新たな技術、事業、相殺により低炭素化を実現
「低炭素化移行への枠組み」は2050年までの実質ゼロ達成に向けたGCグループの国際的な変革の取り組みの中核であり、3つの柱で構成されています。
1つ目の柱は、「効率化」です。「5R」とデジタル化により、全資産の効率を最大化しつつ、既存・新規の低炭素技術を活用・採用し、さらには低炭素電力や低炭素プロセスの活用を拡大し、温室効果ガスのさらなる削減を推進します。
2つ目の柱は、「ポートフォリオ」です。革新と投資によりGCグループの製品やアプリケーションのポートフォリオを拡大していきます。例えば、ポートフォリオを付加価値の高い機能性化学品といった低炭素型ビジネスや、バイオ、グリーン、サーキュラー事業に移行させていきます。最近では、ドイツのグローバルメーカーであり、様々なコーティングポリマーや添加剤などの産業用コーティングレジンのオルネクスを買収しました。オルネクスは強力な低炭素技術を有しており、70年以上にわたりコーティング剤の業界で持続可能な革新の先駆的存在として活躍し、EcoVadis社のサステナビリティー評価では「ゴールド」を取得しています。
またGCグループは、世界トップのバイオプラスチックメーカーであるネイチャーワークスを合弁事業として展開しています。ネイチャーワークスは先日、タイに新たな完全統合型のバイオポリマー製造施設を建設することを発表しました。自社で石油化学とバイオプラスチック事業を廃棄管理プログラムとともに展開するのは世界でGCのみです。
GCグループでは、実質ゼロへの移行により、顧客への波及効果が生じ、「ポートフォリオ」の柱が、社会のあらゆる側面に好影響をもたらす製品を通して、よりよい生活の質を実現すると考えます。また、新たなライフスタイルによりよくマッチし、さらにはよりよい世界に貢献する「よりよい製品」にも繋がると考えています。また、「ポートフォリオ」の柱では、当社の使命である「Chemistry for Better Living(よりよい暮らしのための化学製品)」に従い、低炭素製品、保守終了製品の管理、バリューチェーンの共創、プラスチックごみの削減など、複層的なソリューションにより顧客の温室効果ガス削減の取り組みを支援します。
GCグループの「低炭素化移行への枠組み」の最後の3つ目の柱は「補償」です。自然を基盤とした解決策を導入しつつ、移行を経済的に実現していくためにコーポレートベンチャーキャピタル、パートナーシップ、ジョイントベンチャーといった複数のアプローチを取りつつ、新たな二酸化炭素貯留技術の開発・投資を継続します。
Dr. Kongrapan Intarajangは次のように述べています。「当社は業界で重要な役割を担っており、温室効果ガス排出を削減できる有力な製品を引き続き顧客とバリューチェーンに提供していきたいと思います。今回の発表はサステナビリティーに対する当社の長年の取り組みと主導的役割を強化するものです。『低炭素化移行への枠組み』を通して、今後も効率的な製品を開発し世界中の顧客に提供していきます。
業界、消費者、政策決定者と連携することで、2050年までの実質ゼロに向けた当社の意欲的な目標を達成できると考えています。気候変動の流れを変えていくためには官民の対話が非常に重要です。温室効果ガスを削減し、実質ゼロを実現していくため、グローバル市場の様々な組織の継続的な協力と支援を期待します」
「Together to Net Zero(共に実質ゼロへ)」について詳しくは、https://sustainability.pttgcgroup.com/en/net-zeroまたはhttps://youtu.be/lxowKZB7Wj0をご覧ください。
GCグループについて
GCグループはタイ最大の総合石油化学・精製企業です。その事業規模と製品の取り扱いはアジア太平洋地域で最大級であり、石油化学のほか、バイオケミカルでは世界トップのバイオプラスチックメーカーです。現在、GCグループは世界13カ国に34の子会社および合弁会社、製造工場、販売会社を有しています。中核事業は精製・共有施設、アロマティクス事業部、グループパフォーマンスセンター(オレフィン事業部、ポリマー事業部、EOパフォーマンス事業部、グリーンケミカル事業部、フェノール事業部、機能性材料&ケミカル部)で構成されています。GCグループのビジョンは、革新的な環境性能と先端技術を組み合わせ、生活の質を向上させる製品を開発し、よりよい暮らしを支援する国際的なケミカルグループ企業となることです。パリ協定に基づき、GCグループは二酸化炭素排出を2030年までに20パーセント削減し、2050年までの実質ゼロを目指します。
www.pttgcgroup.com
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