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厚生労働省は2019年8月4日(日)、コンゴ民主共和国に渡航歴のある埼玉県の70代の女性が、エボラ出血熱に感染した疑いがあると発表しました。ただし現時点では、まだ感染確認はされておらず、検査結果が陰性となることも十分にあり得るとのことです。
[追記]
同日発表があり、女性からエボラウィルスは検出されませんでした。
昨日(8月3日)、埼玉県において、コンゴ民主共和国滞在歴があり、帰国後に発熱の症状を呈した患者が確認されました。この方については、7月31日の帰国後、検疫所において毎日2度の検温などの健康監視をおこなってきました。エボラ出血熱への感染の有無を確認するため、患者は既に東京都の医療機関に入院済みであり、患者の検体を国立感染症研究所(村山庁舎)にて検査中です。
なお、国立感染症研究所での検査結果については、判明次第公表することとしていますが、現時点では感染は確認されておらず、検査結果が陰性となることも十分にあり得ます。
概要
(1) 年代: 70代
(2) 性別: 女性
(3) 居住都道府県:埼玉県滞在中
(4) 症状:8月3日5時頃に38.2度、同日17時50分頃に38.5度の発熱。
同日19時頃には39.2度まで上昇した。
(5) 滞在国:コンゴ民主共和国
(6) 滞在国での接触歴:本人からの報告によればエボラ出血熱患者との接触はない。
(7) 他の感染症の罹患の有無:
マラリア迅速検査 陰性、インフルエンザ迅速検査 A型陽性
(8) 入院先医療機関の所在都道府県: 東京都
エボラ出血熱について
○ どのような病気か
エボラ出血熱は、エボラウイルスによる感染症です。エボラウイルスに感染すると、2~21日(通常は7~10日)の潜伏期間の後、突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛等の症状を呈します。次いで、嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)等の症状が現れます。
現在、エボラ出血熱に対するワクチンや治療薬の開発が進んでいます。
○ どうやって感染するか
エボラウイルスに感染し、症状が出ている患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)や患者の体液等に汚染された物質(注射針など)に十分な防護なしに触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します。一般的に、症状のない患者からは感染しません。空気感染もしません。
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