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こんにちは、カオサン通りにございます旅行代理店「SawasdeeAngkorTour」の日本人セクションを担当させて頂いております丸山です。
いきなりですが、「お札見せて詐欺」、ご存じですか?バンコク在住の方や、ベテランバックパッカーの方であればご存じの方が多いかと思いますが、若い旅行者の方にはあまり馴染みが無いかもしれません。
・・と言うのも、この「お札見せて詐欺」は超古典的・・「天然記念物級」は言い過ぎかも知れませんが、「県の重要無形文化財級」くらい、一昔前に流行した詐欺の手口だからです。
詐欺の手口は何パターンかあるようですが、、代表的なものは以下の様な流れみたいです。
①道案内や現在の時間などを聞かれ、とりあえず答え終わると「ところで君は何人なの?」・・と聞かれる。
②日本人だよ・・と答えると、「今度日本に行くんだけど、日本円を見たことがないので見せてくんない?」もしくは「タイに来たばっかりで、まだ両替してないんだけど、タイバーツを見せてくんない?」・・と言ってくる。
③財布からお金を出して渡してしまうと、まるで手品のように数枚抜かれてしまい、返される。目の前でやっているにもかかわらず、気づかれること無く数枚抜いてしまうと言うのですから、まさに神業!
スーパーマーケットの奥の方や、カフェの角席の方の死角で・・中東系の数人に囲まれて・・といったパターンが多いようです。
実は私も7~8年ほど前に、まだ「お札見せて詐欺」の存在を知らない時にターゲットにされたことがあるのです!カオサンのスーパーの死角で中東系の家族に囲まれて・・今思えば教科書通りの展開でしたね(笑)・・その時は財布の中に500バーツ札1枚しか入ってなかったので、貧乏すぎて助かったという・・(笑)
そんな「お札見せて詐欺」ですが、有名になりすぎてしまい警戒する人が増え、カオサン界隈に関してはここ数年、あまり被害の報告は無く、若い旅行者の間ではその存在すら知らない方も増えてきたのですが、ファッションと同じでブームは一周廻って戻って来るものなのか?久しぶりに遭遇しました!しかも私自身が!
その日は奥さんの誕生日・・。いつも仕事で帰りが遅いので、その日くらいは早く帰らないと殺され・・いや寂しがるかなーと思い、カオサン通り近くのスウェンセンズで800バーツのアイスケーキを買って、溶けないように気を付けながら早めに家路につこうとしたその時!スーツとネクタイで身なりがキッチリした中東系の男性が近づいて来て「エクスキューズミー?今 何時ですか?」・・と聞いて来るではありませんか。いくら急いでいるとは言え、助けを求められて無下に断るのもアレなので、ケーキが斜めにならないように片手でしっかり支え、スマートフォンの時計を見せると・・。
中東系の男性(以下面倒臭いので詐欺師):サンキュー!私はサウジアラビアからタイに着いたばっかりで、ほら(・・と何故かサウジアラビアのお札らしきものを財布からチラッとだけ見せて・・)ところで貴方は何人なの?
私:えっ・・?いや、あの、日本人ですが・・(いやチョット俺マジ急いでんだけど・・)。
詐欺師:ワオ!それは奇遇だ!実は私は来週から出張で日本に行くんだよ!
私:・・あっそう・・奇遇だね・・ハハ・・(いや別にあんたが日本行くとか俺関係ねーし、マジでアイスケーキ溶けんじゃねぇーかよ!)・
詐欺師:本当だよ!ホ○ダ関係の仕事でね!ほら(・・とわざとらしくホ○ダの名刺を財布からチラッと見せて・・)そこでなんだけど、日本に行くの初めてなんで、日本のお札見せてくんない?
私:(は?待てよ・・コイツまさか・・?)いや、俺タイに住んでっから、日本円持ってねーし。
詐欺師:えっ?マジで?じゃあタイバーツでいいから見せてよ。
出たー!もう完璧に「お札見せて詐欺」じゃーん!・・って言うか、お前空港からカオサンまでどうやって来たんだよ!面倒臭ぇー!
私:いやゴメン、今ケーキ買っちゃって使い果たしたよ。そんで急いでっから、じゃあね!
・・そんな感じで、回避する事ができましたが、身なりがキッチリしていたり、単独犯だったり(近くに仲間が居たかもしれませんが)割りと人が多い場所で話しかけられたりと、以前とは違うパターンで攻めてきましたね。それも何か新たな心理的作戦なのでしょうか・・?
とにかく、詐欺師の魔の手をかいくぐり、我が家にたどり着いた私は、なんとか奥さんに殺されるのは免れ・・いや家族と共に楽しいお誕生会を迎えることができました!
カオサン界隈では最近はあまり被害の報告を聞いてませんでしたが、バンコクの他の場所ではどうなのでしょうか?みなさんも、見知らぬ人に「お札を見せて」・・と言われたら、くれぐれもお気をつけ下さい!
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