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2016年5月26日に、武蔵野市「井の頭自然文化園」で飼育されていた象の「はな子」が69歳(国内最高齢)で死んだというニュースを見ました。「はな子」はタイからやって来た象だそうですが、詳しく教えて下さい。
在京タイ王国大使館によると、「はな子」は1947年生まれのメス。タイの名前は「カチャー」で、日タイ友好関係の象徴として1949年9月2日に神戸港にやって来ました。戦後初めて日本にやってきた象だったそうです。「はな子」は2016年5月26日に井の頭自然文化園で亡くなりましたが、1954年までは上野動物園にいたそうで、そこで公募により「はな子」と名付けられました。
たいへん愛された「はな子」でしたが、過去には2度の不幸な事故もあったそうです。1956年には酔って深夜に象舎に忍び込んだ男性を死亡させてしまい、1960年にも男性飼育員を踏んで死なせてしまったそうです。そのため「はな子」は、再度の事故を防止するためとはいえ、両前足を鎖で繋がれて降りの中に閉じ込められたのだとか。次第に「はな子」は元気がなくなっていき、やせ細っていったそうです。
そんな「はな子」を救ったのが井の頭自然文化園の飼育員になった山川清蔵さんでした。山川清蔵さんがつきっきりで「はな子」の世話をしたことで、次第に元気を取り戻し、再び井の頭自然文化園を訪れる来場者の前に姿を表わすようになったそうです。このストーリーは2006年に「父が愛したゾウのはな子」として山川清蔵さんの息子の山川宏治さんにより出版され、「ゾウのはな子」としてテレビドラマ化もされたそうです。
人気者だった「はな子」については、「せかいでいちばん手がかかるゾウ」、「ゾウのはな子 ~だからココにいるんだよ~」と、絵本にもなっています。
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