2014年5月24日掲載
Thai-Honda、Division 2 (Bangkok Area) の現在首位を走るDivision 1 昇格を必須目標に掲げた話題のチーム。滝 雅美監督をはじめNo.2 樋口 大輝(ヒグ)選手やNo.37小川圭祐(ケイスケ)選手のタイのサッカーを熟知する3名を要している。早速Sukhumvitから40分ほどのところにあるThai-Hondaのホームスタジアム”Technology Stadium”へと足を運んだ。
5月17日(土)の第11節、対戦相手は今季まだ勝ち星のない”Rajvithi FC”。パッと見たこのチームの印象は、屈強な黒人選手2人を中心に全員で守って速攻…というよりはボールを自陣から蹴り出すといったサッカーをするチーム。この頑張りに前半”Thai-Honda”は手を焼いていたが前半30分に順調に先制、こうなると楽勝パターン!?と思いきや不用意なファールからのFKを沈められすぐに同点とされた。”Rajvithi FC”はこのアウェイでの戦いを完全に引分け狙いで来ていたようで、前半からGKが倒れこんで時間稼ぎをしたり…正直好きになれなかったね。
前半を1-1で折り返したこの試合、実は俺が会場を訪れたもう1つの目的が写真のハーフタイムに披露されたチアダンス。娘が通うSARII’s Cheerの演舞、今回は選抜クラスが出演ということで娘は出なかったのであるが…切れのある演舞で会場に華を添えていた。
後半は一転して”Thai-Honda”のGoal Showとなった。左右のDF、MFに入ったヒグやケイスケはしっかりとゲームやチームをコントロールしていたし、技術・組織力でも両チーム間の力の差は歴然としていた。点差が開いているのに”Rajvithi FC”は自陣に11人全員が張り付いていたからね。
試合終了後”Thai-Honda”の監督、滝さんに挨拶をさせてもらった。お互いタイでサッカーに係わる立場でありFB等でメッセージのやり取りをしていたのであるが、実はこの日が滝さんとは「初めまして」だったという。立ち話を少しさせてもらっただけだったんだけど、滝さんも熱い人…一発で好きになったね。今度ゆっくりと食事でもしながら話しをさせてもらえたらと思う。
この試合の滝さんを見て、そしてINFINITOでの対外試合を通して俺も個人スキルの高いタイ人のチームを指導・監督してみたいなとは思う。だけどなぁ…冷静に考えると俺の指導方法はスキルの徹底というよりは戦う熱い気持ちを注入するというメンタルの部分を突いていくやり方だから、難しいんだろうな…とも。だから余計タイで指揮を取る「日本人監督の方々は凄い挑戦をしているなぁ」と改めて感じた。
息子は何故かケイスケの試合を観戦すると、ボソッと「お兄ちゃんになったらココでサッカーする」と将来サッカー選手になることを誓う。2年前に訪れたPattayaでの試合時もそうであった、その後息子の夢は”ラーメン屋さん”へと変わっていったのであるが、またサッカー選手に戻ったようである。更に「たっくん(いとたくのことを息子はこう呼ぶ)とサッカーのコーチになる」と引退後のことも口にした。凄い、5歳にして人生設計が出来るいるのであろうか。
実は…次節の”Thai-Honda”のホームゲームで我がINFINITOはエスコートキッズをさせて貰える事になっている。今回は視察・挨拶を兼ねての訪問であったが、昇格へ向けた”Thai-Honda”チームの戦いに触れ、日本人3人の活躍を目にし、試合内容を含め大満足な1日となった。INFINITOの選手達は次節どのような刺激を受け、その刺激をどのように成長へと繋げて行くのか、非常に楽しみである。
伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand